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冬の夜 風を切る


ひっさしぶりに自転車に乗った

お昼すぎにおうちを出て、自転車を漕いで
久しぶりの感覚が楽しくて、たまには自転車もいいかもなあなんて思いながら駅に自転車を停めた。

友達と会って美味しいご飯を食べて、コーヒーを飲んで、ご機嫌な夜

電車に乗って、おうちの近くの駅に着いて

自転車に乗った

めっっっちゃめっちゃ寒かった!
ほんとに指先の耳と、スカートからのぞく足が切り裂かれているのでは(?)と思うぐらいに寒くて

これは早くおうちに帰らんと!と思い速度を上げた

でも何だか楽しくなってきて、

冬の夜、澄んだ空気の中を風を切って進む
この空気の中にわたしがいて、全身が冬を感じて

光る点滅信号
遠くで鳴ってる踏切の音
近くを走る車のライト
やさしく光るおうちの明かりと
また動いてくれているお店の眩しさ

数え切れないほど見た地元の景色が
いつもより、もっと愛しく見えた

凍える寒さの中で、いつも慌ただしく通り過ぎる景色の中に、目を凝らせば愛しい景色がたくさんあることに気づけた

きもちくなってきて、歌い出したいきもちだったけど、こんな遅くにそんな人いたら不審者だなあと思ってやめといた

街の明かりを感じながら見上げた空には全然星が見えなくて、あっ、今日曇っとるんかなって思ったけど、

おうちに着いて見上げた空にはたくさんの星がいて、見えなくてもそこにあるものの美しさにあたたかくなった

ああなんかいい一日だったなあって開けた玄関

日付が変わるギリギリにおうちに着いたけど、扉を開けるとすごく眠そうにこたつで待ってくれてたままがいた

リビングにはオレンジブラウンのやさしいひかり

寒い冬の風を切って研ぎ澄まされた感覚が、
いつもは気づけなかった色んなことや
分かってるけど立ち止まって愛せてなかったことに気づかせてくれた気がした

そんな夜

まとまりのないことばになってしまったけど
どうしても今夜見た景色を、感覚を、思いを、
ことばに残しておきたくて

寒いのは苦手だけどやっぱり私は冬が好きだなって改めて思った一日

寒さに凍えそうな時に、あたたかなぬくもりをそっと渡せるひとになりたいです🌕

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