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中野信子さんの本

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2021年4月の記事一覧

キレる

キレる

『キレる!(小学館新書)』中野信子著

著者は、「ホンマでっか」でもお馴染みの脳科学者。

日本で議論というと相手のことを論破することに主眼がいってしまい、相手を黙らせること、否定すること、喧嘩することになってしまう。肝心の論が欠けてしまうことが多いように見受けられる。日本の学校では、話し言葉を学習しないため、言葉を使って自分の〝怒り〟を表現して抵抗する方法を学ぶチャンスがほぼない。本書は、〝感情

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脳科学から見た「祈り」

脳科学から見た「祈り」
中野信子著
著者は医学博士/脳科学者。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻修了。フランス原子力庁サクレー研究所でのポスドク(博士研究員)経験を経て、執筆活動を開始。脳科学の基礎をふまえつつ、「人間」についての研究を深めている。

「祈り」から人は幸福感が得られるのか?興味深い議題だった。幸せとは何か?そのヒントが様々な形で提示されている。ひとに愛されているという実感を持

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空気を読む脳

空気を読む脳

空気を読む脳
中野信子著
著者は、「ホンマでっか」でもお馴染みの脳科学者。

① 犯人は脳の中にいる
セロトニントランスポーターが低い日本人はまじめで自己犠牲をいとわない人々であるが、これが同調圧力の源なのかもしれない。日本では、ルールを少しでも逸脱した人がバッシングを受けてしまう現象がよく見られるが、根底にはセロトニントランスポーターが低いことが関与している可能性が指摘されている。日本人は集団の

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科学がつきとめた「運のいい人」

『科学がつきとめた「運のいい人」』中野 信子著

著者は医学博士/脳科学者。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻修了。フランス原子力庁サクレー研究所でのポスドク(博士研究員)経験を経て、執筆活動を開始。

人の人生という限られた期間をみると、運の目の出方はどちらかに偏ってしまうようにみえるが、圧倒的にマイナスだとか、圧倒的にプラスだという人も、滅多にいるものではない。運というのは、その人の考え

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