見出し画像

【独りよがりレビュー】タイムトリップものを勝手におすすめします

ギャップ萌え。
辛党の硬派に見せかけて、実は甘いものに目がないとか、眼鏡をはずすとイケメンとか、ふんわりしていそうで実は結構男っぽいとかに萌えるやつ。

期待を、いい意味で裏切られるとキュンとしちゃいます。

転じて、「違い」みたいなものにも興味があります。いやこっちが先かも。
日本と海外の文化の違いとか、方言の地域性とか、お雑煮の白みそ、すまし汁問題とか。自分と誰かの違いに関心がある。
その違いの境目がどこなのか、どれほどのギャップがあるのか、なぜその違いが生まれたのか、つい調べたくなったり、考えるだけでわくわくしたり。

過去、現在、未来の違いにも、すごくそそられます。
だから小説やマンガ、ドラマのタイムトリップものが好き。
それに、恋愛が絡んでいるなら、なお最高。

タリムトリップやタイムトラベルのお話で有名なところでは、マイケル・J・フォックス主演の映画「バックトゥーザフューチャー」やドラマにもなったマンガ「JIN-仁ー」や「テルマエ・ロマエ」などが有名どころでしょうか。どれも大好きです。

でも、ほかにも面白いものはたくさんあります。
今日はそんなタイムトリップもののお気に入りをご紹介します。

1 十二単を着た悪魔

このnoteを書くにあたり、この本を読み返したら、またもドはまりしてしまい、ここ2日ほど寝不足になっています。
作者は脚本家の内館牧子さん。
主人公は現代を生きる男子大学生の雷。就職に失敗し、無職のまま大学を卒業。有名難関大学に合格し、文武両道でモテモテの弟にずっと劣等感を抱いている。その雷が、平安時代の源氏物語の中にタイムトリップしてしまうというお話。
雷は、帝の妃である弘徽殿女御に拾われ、世話になります。宮中の注目を一身に集める弟の光源氏の影で、劣等感と戦う弘徽殿女御の息子一の宮に自分を重ね、応援します。
息子一の宮を帝にするという目的のために周りと徹底的に戦う弘徽殿女御は、現代の映画「プラダを着た悪魔」の主人公ミランダ(メリル・ストリープ)を地で行くキャリアウーマンだったという設定。
現代人の雷が平安時代の暮らしになじんでいく様子も面白いけれど、劣等感や自己肯定感の低さをどう乗り越えるかといったテーマも含まれているとても素敵な物語です。

2 時の旅人クレア(アウトランダー1)

こちらは、アメリカの小説。
舞台は第二次世界大戦終結後のスコットランド。看護師のクレアは夫とともにハイランド地方に休暇に来ています。ストーンサークルという古代の遺跡を訪れたクレアは18世紀にタイムトリップします。
クレアを救ってたのは、彼女より年下の生粋のハイランダーの男性(めっちゃイケメン)強くて優しくて、信念を貫く彼に、クレアは心を惹かれていくというお話。
18世紀のスコットランドはイングランドに侵略される寸前。未来から来た彼女はいずれスコットランドがイングランドとの戦いに大敗し、併合されることを知っています。それでも、彼の領地や領民、祖国スコットランドの守るため、二人は歴史の渦に飛び込んでいきます。二人の運命やいかに。
二人の間につらい試練が次々に襲います。そのたびに、二人は愛の力で乗り越えます。ああ、こんな男性と恋がしたいと読むたび思います。ちょっと過激な性描写もありますので、そういうのが大丈夫な方におすすめします。

3 信長協奏曲

レンタルで読んでしまって、買えばよかったと、いまだに後悔しています(もう19巻まで出ていて、気軽に手が出せなくなっています)

このマンガが、私を戦国時代沼にはめた作品の一つです。
桶狭間の戦いが、織田信長と今川義元との戦だったことを、これで初めて学びました。

現代の高校生サブローが、戦国時代にタイムスリップ。そのサブローが自分そっくりの織田信長と入れ替わって、天下統一に奮闘するというお話。奮闘すると書いたけど、現代でのサブローは織田信長が誰に殺されたかもわからないくらい勉強嫌い。ただなんとなく「織田信長が天下統一する」ということだけ知っていて、なりゆきで天下統一することになったみたいなゆるーい感じ。現代風の生き方のまま、奥方の帰蝶と「でえと」したり、現代語のまま家臣とフレンドリーにつきあったり、ある意味「大物感」があって、またそれが人を引き付けるという好循環になるんです。

本能寺の変まであとわずか、信長に扮したサブローと本物の信長である明智光秀は、どういう最期を迎えるのかとても気になります。

4 アシガール

現代人がトリップするのが続ているので、こちらも紹介。
現代の女子高生の唯は、発明が趣味の弟の作ったタイムマシンで戦国時代へ飛んでしまいます。
そこで出会ったイケメンの若君に一目ぼれ。戦に向かう若君を追って、持ち前の健脚を武器に足軽となって、若君を全力で守ろうと大奮闘。
唯は、戦で傷を負った若君を現代の家族の元へ送り静養させます。そう、このお話は、お互いにタイムトリップするところが面白い。
そして現代にトリップした若君は見た目は高校生でも、考え方はずっと大人で、かっこいいのでした。
このマンガは数年前にNHKでドラマ化され、若君を伊藤健太郎くんが演じていました(マンガから抜け出したみたいなハマり役でした)
最近、再放送されて話題になっているようです。(わたしゃ、リアタイしたもんね!)


5 時のかなたの恋人

これは、先日のnoteに捨ててしまって後悔していると書きました。その後、本気で探したら、ブックオフオンラインで売っていることが判明。さっそく注文し買い戻しました。届くのを待っています。

タイムトリップが好きかもしれないと思うようになったきっかけの本。

恋人に振られてどん底の女性ダグラスの元に現れたのは、16世紀のイングランド侯爵を名乗る男性。
彼の世話をし、ともに過ごす中でダグラスは心を取り戻すというお話。
とはいえ、手放してもうしばらく経つので、話をあまり覚えていませんが、イングランド侯爵の男性ニコラスは自分の無実を晴らし、名誉を守るため毅然と戦う姿にほれぼれします。
信念もなくただ恋人にもたれかかっていたダグラスに、自立して生きることを教えてくれ、ニコラスもまた彼女のやさしさに心を許していくけれど、二人の間には400年という時間の壁があって……
二人の恋の結末にも注目です。
いやー、自分の信念を貫く覚悟がある人、惚れますね。

6 幕末高校生(映画)

こちらは映画です。最近推しの千葉雄大くんが出ているタイムトリップもの、見ないはずがありませんね。

もとは1994年に放送されたテレビドラマだそう。
こちらは2014年にリメイクされた映画版。
幕末の日本が舞台。現代からタイムトリップした日本史の教師の未香子(石原さとみ)とその生徒(柄本佑、千葉雄大、川口春奈)が、幕府軍と新政府軍の戦いを阻止するため勝海舟(玉木宏)とともに奔走するお話。
勝海舟や西郷隆盛など時代を動かす人たちの姿をみて、自分に足りないもの、自分を貫く強さを学んでいきます。
ラストのばーちー(千葉雄大くんのこと)の笑顔が、すがすがしくて、かわいかったです。

7 その他

もう少し、おススメを紹介して終わります。

・サムライ先生
幕末の志士、武市半平太が現代にトリップしてきて、学習塾で子供たちを教えるというお話。
元関ジャニの錦戸亮くんが主演ドラマにもなりました。(こちらを見てました)


・いいね!光源氏くん

今話題のタイムトリップもののといえば、これ。
ドラマにはまってnoteに書きました。詳しくはそちらで。

ついにドラマは今週最終回。原作コミックスも今月最終巻が出ます。


・バビロンで何マイル?

川原泉ワールド炸裂のタイムスリップもの。
女子高生が、ルネサンス期のイタリアに飛ばされます。
「チェーザレ・ボルジア」なる歴史上の人物の存在を知ったのは、この本だったと思います。
これを書くにあたり、調べていたら、高校時代に読んでいて未完だったのが、ついに完結したとの情報を入手できました。
これを書き終わったら、ポチります。

・ニューヨークの恋人

メグ・ライアンとヒュー・ジャックマンの二人が演じるラブロマンス。
ケイト(メグ・ライアン)の元恋人の部屋に迷い込んできたレオポルト(ヒュー・ジャックマン)は、自分のことを公爵だと名乗ります。
彼の紳士的な振る舞いとやさしさに惹かれていくケイト。レオポルトは本物の公爵で、19世紀から現代にタイムトリップしていたんです。130年の時を経た二人の恋の行方はいかに。ラストシーン、二人の本当の出会いが描かれているのですが、運命ってこういうことね! と胸キュン間違いなしです。

8 まとめ

ドラえもんのタイムマシンが完成する23世紀まで生きていられない私たちは、どんなに逆立ちしても経験できないタイムトリップ。
ならば、物語の世界で体験するしかありません。

まったく違う世界に身を置くことで、そこに暮らす人々から、新たな視点を得て、主人公が自分の人生を見つめなおし、成長する姿がみられます。
それから時という大きな壁を、つながった人たちがどう乗り越えていくかをハラハラしながら見るのがいいんですよね。
何より、主人公が現代人なので、時代小説よりずっと感情移入できるし、歴史の教科書よりずっとリアルにその時代の文化や習慣を知ることができます。
好奇心をどこまでも満たしてくれるタイムトリップもの、よければ一度お試しください。

サトウ・レンさん、たけのこさん、ありがとう。


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

サポートいただけると、明日への励みなります。