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「そんなことないよ」のカツアゲから足を洗う方法

僕、それを「そんなことないよ」のカツアゲって呼んでるんですけど

うわ、グサッときた〜。

先日、「あざとくて何が悪いの?」というバラエティ番組で、俳優の千葉雄大くんが放った一言。

わかるときありません? 
例えば、「痩せたーい」と言って「そんなことないよ。太ってないよ」って言われるの待ってるの。
そういうワードをいっぱい出す人がいますよね。
僕、それを「そんなことないよ」のカツアゲって呼んでるんですけど。

というのが、彼の発言。まとめてますが、そんな話をしていました。
さすがは、「あざとい界」のプロ、見抜いてます。
(ちなみに、彼はそういうとき、絶対『そんなことないよ』って言ってやらないそうです。ドS……)

ぐさりときたんです。

自分が、これをよくやってることに気づいてしまったんです。

「文章うまくないんで」
「うまくコメント返せないんで」
「コミュ力ないんで」
「自信ないんです」
「ほんと皆さんのように上手にできないんで」などなど。
千葉くんが例に出した「痩せた〜い」なんてのも、年中言ってます。

一見謙遜しているように発言して、みんなから「そんなことないよ。あんたはすごいよ」って言われるの待ってました。
それで、「そんなことないよ」って言ってもらって「だよね。私もできるよね」なんて、自尊心の確認をさせているわけです。っていうか、本心では現実以上に「私、すごい」って思ってるんです。
はい、まさに「『そんなことないよ』のカツアゲ」です。カツアゲしまくって、総スカンくらいそうなレベルです。ダサい。

前に、何かの本で「ネガティブな人がめんどくさいと思われる理由」について、精神科の先生が、「ネガティブな人がネガティブな言葉を口にすると『そんなことないよ』っていちいち言わなくちゃいけないから、めんどくさい人って思われるのかも」というような話をしていたのを思い出しました。
今まで、このくだりを、忘れてました。
やっぱり、好きな人に言われるほうがインパクトが大きい。

ただ、ネガティブ人間の言い分としては、ネガティブな自分が下す評価に自信が持てないから、周りの「ポジティブそうな人」に自分の行動の評価というか、採点をしてほしいわけです。
評価された(採点で丸がついた)行動を積み上げていって、うまく事を運びたい、人から好かれていたい、あわよくば自分もポジティブの仲間入りしたいと思うんですよ。
そこで、年中、「私、○○だし」な発言に繋がるんですね。

生きているといろんな事態が起きるから、それの一つ一つに採点してもらわなければなりません。
だから、常に自分に優しくしてくれるポジティブな人のそばにいようとします。まるでストーカー。くっついて来られる人は、相当うっとうしいし、うざいと思います。
その上、勝手に親友気取りで、上から目線でモノを言ったり、他の人に親しく話しかけていたらヤキモチ焼いたりするから、ほんとタチが悪い。
一人では歩けないから、自分の知っている範囲で失敗しないように行動することしかできません。だから、大きな手に打って出られない。新たなチャレンジができないんです。
「私なんかとても」なんて謙遜したふりしてますが、実は臆病風をふかせて、引きこもっているだけなんです。そのくせ、どんどん新たな道を切り開いていく人が羨ましくて嫉妬しているんですよ。ああ、超ダサいわ、私。
書いてて、気持ち悪くなってきました。うへぇ。

ということを、あの千葉くんの一言で気づいてしまったわけで、さて、どうするかってことです。

堂々と、一人で考え、一人で行動し、一人で納得する。

これに尽きるなと最近つくづく思います。
自分で考えて、自分で行動し、自分の行動に責任をもつ。
一見、失敗したかに見えても、間違った行動に見えても「これでいい」と言い続ける。
「自分を信じる」なんて簡単にできないんだけれど、自分の行動に「OK」と言いつづけるしかないんです。
もしかしたら、それで誰かに嫌われたかもしれないと不安になっても、じっと黙って我慢してみる。好かれようと取り繕ったり、「嫌いになった?」なんて聞かない。
ぐっと待つ。
「やってみないか?」と誘われて、やってみたかったら、「自信ないんですけど」なんて枕詞はつけず、ただ「はい、ぜひ、やらせてください!」と引き受ける。「大したものはできないですけど」なんて先回りして言い訳しない。大したものしかできなくて、陰口を叩かれたり、落ち込んでも、じっと我慢する。だって、それが今の自分のマックスの能力なんだから仕方ない。次に、今以上の結果を出す努力をする。
そうしているうちに、だんだんと経験が積み重なって、自分なりの「人生の取扱説明書」ができて、自分をもっと好きになれるんじゃないだろうか。
今まで、自分の取説を人に頼っていた分だけ、時間がかかるだろう。
でも、「『そんなことないよ』のカツアゲ」から足を洗うには、それしかないんじゃないかと思っている。

俺史上空前のの忍耐力で、気長に「待つ」努力をしてみます。

「おっさんずラブ in the sky」で、千葉雄大くん演じる成瀬のセリフ。

できることなら、今すぐ、ポジティブで自信のある人間になりたい。
「朝目覚めたら、どっかの誰かになってやしないかな」って思います。
でも、それは無理な話。
自分の道を一歩ずつ進んで行くしかないんですよね。
「私史上空前の忍耐力で、気長に『待つ』」しかないんです。

先ほど、「人に頼るな!」と自分を突き放しましたが、本当にしんどいときは、「もう、ダメ……助けて……」とSOSを出すことも必要だと思っています。弱さを出せるのも強さのひとつだから。本当に弱い人は、心を剣と鎧で覆って、無差別に攻撃する人ではないかと思うんです。過去の自分のように。

こんなことを、考えられるようになったのは、noteやTwitterで交流するようになったから。
お願いしたことを「いいですよ」と快諾する姿、自分の考えをしっかり伝える勇気、辛いことがあっても、じっと変化を待つ強さ、弱っている人にそっと手を差し伸べる優しさ、そういうことを一つ一つ教えてくれました。
先日は#たくましさルーツについてイベントも開かれましたね。レポ、勉強になりました。
そういう人の中にいられて、自分もまだまだ捨てたもんじゃないと励まされています。

遅きに失したかもしれないし、過去を塗り替えることもできないけれど、気づいたときから始めるしかないので、今からでもやっていこうと思います。
といいつつ、今日も、自虐をツイートしちゃって、早速反省しているところ。まあ、ぼちぼちいこか。


*追記*

つよつよ、根明の皆さんから、アドバイスをいただきました。

坂るいすさんから。

「我慢」というより「開き直り」なんだそうです。
我慢より、ぱっと解放された気分です。

マリナ油森さんから。

「まあ、いいか」メンタルだそう。
開き直りと同じでしょうが、ぽんと投げ捨てる感じがしますね!

まこさんも!

いろんな人の心の持ち方をお聞きできて、すごく面白いし参考になります。

みんな、そういうところだぞ! 大好きよ。

サポートいただけると、明日への励みなります。