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ストレスがドッとくるとき

新年度になり、2週間が経ちました。この時期は、異動や昇進など人事に動きがあり、環境の変化が大きいです。望まない部署に異動した場合、大きなストレスがかかることは容易に想像できます。しかし、昇進のように一般的には喜ばしい環境の変化でも、同じように大きなストレスがかかってしまいます。これは、結婚、出産、家を建てるなどでも同じことが言えます。つまり「慣れないことをする」のは、人にとってストレスとなりうるわけです。今は、それに加え新型コロナウイルスの蔓延で、多くの方が慣れない環境に身を置いています。

環境の変化によるストレスがドッと出やすい時期の目安は、3日後、1週間後、30日後、3ヶ月後です。これらの時期に、疲れを感じやすくなります。気が弱るとか、勢いがいったん尽きる時期です。

たとえば、「3日坊主」という言葉があるように、自主的にはじめた物事は、3日くらい経つと意欲が低下してしまいます。しかし、仕事のように継続する必要がある場合は、頑張り続けなければなりません。その頑張りが息切れしやすいのが30日後くらいです。ちょうどゴールデンウィーク明けくらいから積み重なったストレスがドッと出る傾向があります。ですから、この頃は仕事に行くのがだるく、気が重くなりやすいです。それを昔から「五月病」と呼んだりします。

この疲れる感じは、新しい環境に対しての身体の自然な反応です。『この時期は、疲れが出やすいんだな』と頭で分かっていることがポイントです。それだけで、自分なりに工夫をするものなのでダウンすることをずいぶん防げます。

けれど、もし、ゴールデンウィーク明けに仕事に行くのがだるいとか、気持ちが乗らなくなってしまったとしても慌てないでください。多くの方は、少しの間ペースを落として耐えていると、また意欲が出てくるようです。

新しい年度になり、社会的な状況も大きく変化していますから、いつもよりもストレスとの付き合い方について考えてみてはいかがでしょう?きっと今の状況が改善した後にも役に立つと思います。

参考文献:『看護のための精神医学』 中井久夫+山口直彦 医学書院

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