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この仕事に向いてないんじゃないか?と思ったら

新卒の方と話していてよく聞くのは、“自分はこの仕事に向いていないんじゃないか?”との悩みです。

こういう風に悩むのは、その仕事に向いている証、とまでは言えないまでも、最低条件を満たしていると言えます。

こういった悩みは、仕事に真摯に向き合うからこそ浮かび上がってくるものです。もし仕事に対していい加減な気持ちしかないのなら、葛藤なんてしません。悩んでいる時点で、真摯に仕事と向き合うことができているわけですし、自分のできていない部分を見つめることもできているというわけです。これは最低条件を満たしていると言っても過言ではないでしょう。

先日、ある講演でセラピストの効果研究について知る機会がありました。多くのセラピストを調査すると、初めは急成長し、あるところで平坦になり、次第に緩やかに下降するそうです。この下降の要因は、自信をつけたことと関係があるようです。自分の仕事について適度に疑うこと。「これでいいのか?」「もっとこういう風にやれたんじゃないか?」という疑念を持ち続けることが、下降しないため、より効果的なセラピストになるために有効だそうです。

自分の仕事に対して葛藤を持ち続けるのは苦しいことです。ですから、考えないようにしたり、ダメだとサジを投げたり、変に自信を持ったりしがちです。しかし、その葛藤を維持することが仕事の質を向上させるのです。

「自分はこの仕事に向いていないんじゃないか?」という悩みは、やや自己疑念が強いかもしれませんが、そう思うことができている自分のことは、評価してもいいのだと思います。

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