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バンドが解散してしまった夜に

2年半前に解散してしまったインディーズバンドのことを、未だに思い出します。これは、そのバンドについて、バカ真面目に考えてみた話です。

インディーズバンド

私は、小六の時に、邦ロックなる音楽があるらしい、ということを知って、中学に入る頃には、どっぷりその沼にハマっていった。

そして、中二の終わりに、あるインディーズバンドに出会ったのです。


そのバンドは、自主企画にもちゃんとお客さんが入っていたし、CDを出した時は、ちゃんとタワレコ新宿の一番いい位置に、大きいポップ付きで飾られていたのに。

彼らが解散したとき、私はまだ15でした。バンドの解散はあまりにも唐突で、なんの前触れもなく、あっという間だったのです。


解散から1年経って書いたこと

先日、解散から1年経った頃に書いたメモが出てきて、懐かしくて嬉しくて、また寂しくもありました。

もう1年半前に書いたつたない文章ですが、そのエッセイのようなメモを残しておきたいのです。

またいつか思い出せるように、でも万が一 当事者を傷つけないために、バンドやメンバーの名前を伏せて、載せておきます。

 

最愛と備忘録

2015年 4月 バンド始動。

2017年 12月 Vo. の脱退により解散。

2018年 4月 Gt. と Ba.が新しいバンドを結成。

2018年 8月 Vo.ソロ活動、開始

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初めて彼らの曲を聞いたときに、これまで聞いてきたものとは似ても似つかない歌詞に、ぐわっと胸ぐらを掴まれたようだった。

私の人格を形成する大部分、と言えるほど大きな存在です。

もし私がそのバンドを知らなかったら、今頃どんな音楽を聴いているのだろう。なにを考えていただろう。分からないけれど、彼らは私を変えた。


バンドの解散は、理解するにはあまりにも突然で、あまりにもあっという間だった。自分がどれくらいの間 泣いていたのかも、分からなかった。



年も明けて、私はこれからもメンバーが作る曲やバンドを追い続けると決心した。というか、そうする事で気持ちを保っていたんだと思う。

しかし Gt.とBa.が新しいバンドが結成しても、どうしても以前と比較してしまうし、同じ熱量をもって曲を聴いたり ライブに行けなくなった。やはり別物だったのだ。

追いたいと思ってた前と その音楽から離れていく今との乖離が苦しかった。



なぜかと考えたときに、笑ってしまうほど、当たり前だけれど

やっぱりその "バンド" が好きだったんだと思う。

一人一人も好きだけど、その4人でいるときの一人一人が好きだったのだ。


Vo. のソロ活動には期待してたけど、やっぱり恐れというか、好きになれなかったらどうしよう、みたいな不安があった。

そもそも 私はVo. の方に何を求めていたのだろう。それはそのバンドの名残でしかなかった。結局、私は "あのバンドの" Vo. が好きなだけだった。



バンドを続けるためには、Vo. の方がやりたい音楽を諦めなければいけないとして、でも Vo. の方がやりたい音楽を続けるためには、バンドを諦めなければいけないとしたら、また、何かの事情で辞めたいと思ったなら

ファンとして、私は何を願えば良かったんだろう。


私がそのバンドをどう思うかに関わらずバンドは進むし そんなに考える必要もないのかも知れない。やはりバンドの事に対しては、メンバーのみが決定権をもっていて、ファンが口出しするべきでないとも思う。

でもやっぱり好きなものに対しては真面目でありたい。



バンドの解散から1年が経って

私は未だに 彼らの虜である。



あとがき

やっぱり、解散を事後報告されたって、すぐには受け入れられないし、実際に飲み込むまで1年半はかかりました...。

今思えば、インディーズバンドに解散はつきものというか、さほど珍しくもないことです。けれど、自分の最愛のバンドだけは、大丈夫って何でか思ってたんです。

脱退、解散の理由が詳しくは明かされなかっただけに、色々な噂が広がったり、「〇〇が解散したのって、不仲だったから?」とか聞かれてしまったときは、本当に悲しかったです。


バンドが解散してしまった夜、涙は止まらなかった。


けれど、未だにスマホケースは、彼らのグッズのを使ってるし、一番好きだったバンドは?と聞かれたら、間違いなく彼らなのです。


だから、解散の辛さ以上に、そのバンドと出会えてよかった、って思う気持ちの方が、今はとっても大きい。

2年半前に解散してしまったインディーズバンドのことを、私はいつまでも大事に思っていたいのです。




長々と読んでいただき、ありがとうございました。




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