どの領域の人材紹介をやることがコンサルタントにとって有利なのか?

こんにちは、RtoRの井川です。
 
私は、主に人材紹介会社への人材コンサルタントの紹介を生業としています。
 
私が面談をさせて頂く方々は、人材紹介未経験の方も、人材紹介経験者の方もいらっしゃいますが、経験を問わずよく聞かれることに、「どの領域(分野)の人材紹介をやると有利か?」といった類の質問を受けることがあります。
 
これには様々な考えをお持ちの方がいると思いますが、私がアドバイスさせていただくのは、「興味関心のある分野をやったほうが良いですよ」という事です。
 

「人材紹介の領域ってそもそもどのような領域があるのか?」


 
そもそも、現在人材紹介業における主な領域について整理してみたいと思います。
 
①    業界ごとの領域…こちらが最も一般的な分け方だと思いますが、金融・コンサル、IT・WEB、製造業(自動車・機械・化学・半導体など)、消費財・サービスなどの産業別に担当が分かれており、その業界ごとに専門の人材コンサルタントがいるケースです。
 
総合型エージェントはこのような業界別チームが多く存在しており、配属されるチームによって入社後担当する領域が決まります。また、業界特化型エージェントでは、金融・コンサル業界特化型エージェントやIT業界特化型エージェント、消費財業界特化型エージェントなどがありますが、中にはペット業界特化型エージェントなどもあるくらい様々な業界特化型エージェントが存在します。
 
②    職種ごとの領域…管理系職種(経理・人事・法務など)やエンジニア・クリエイター職種、営業・ロジスティクス職種など、業界を問わず、特定の職種に特化したエージェントも数多くあります。
 
③    レイヤーや属性ごとの領域…こちらも最近増えていますが、新卒や第二新卒・20代などの若手に特化した人材紹介や、エグゼクティブクラスなど、転職者の階層ごとに特化をしたエージェントで、特にエグゼクティブサーチに特化したエージェントが最近は増えてきています。また、ワーキングペアレンツ特化のエージェントもあるなど、事業の切り口1つでまだまだやりようがあるように思います。
 
④    その他…ベンチャー特化、外国人特化、地方特化などで、ベンチャー支援に特化したエージェントは最近のIPOブームもあり増えている印象です。
 

「どの領域でも良い時代も悪い時代もある」


 
本題の「どの領域を担当することが、人材コンサルタントとして安定した業績を上げ続けやすい領域なのか?」というと、現在の市況では金融/コンサル業界、IT/WEB業界などはとても人材採用意欲が高く、年収も求人によっては非常に高いため、稼ぎやすいかもしれません。その他に、外資系企業ではエージェントを利用した採用が当たり前ですし、人材流動性も高く年収も高いので「有利」と言えるかもしれません。
 
それでも、リーマンショックや東日本大震災、コロナなどの影響で様々な業種が浮き沈みしながら、今日まで変遷してきています。

金融や外資系企業もほとんど採用をしない時期もありましたし、WEB業界と一口に言っても、10年程前隆盛を極めた携帯ゲーム関連企業も今や中途採用市場においてはそれほど話題に上がりません。
 
大事なことは、未来永劫調子のいい領域はあり得ないという前提で、少しずつ自分の強みやクライアントを変化させていくことだと思います。
 

「強みを2つ以上持つこと、それがコンサルタントとして安定した業績を上げる秘訣」


 
人材コンサルタントとして長期的にどこでやっていけるキャリアを構築するのであれば、どの領域でも良いので、まずは興味関心のあるマーケットから人材紹介を始めて、そこで一定以上の成果を出すことに集中します。
 
それから、その領域プラスアルファの得意領域を作ることをお勧めします。
例えば、製造業(業界)×エグゼクティブサーチなどです。
「製造業領域に強いコンサルタント」だけではなく、プラスした強みを磨くことで、「製造業領域のエグゼクティブサーチに強いコンサルタントです」となります。
 
私が知っている非常に優秀な人材コンサルタントの方を例に出すと、
「金融業界+日系も外資も対応可能(英語ができ海外勤務経験もある)+エグゼクティブサーチが得意」や、「IT業界に強い+エンジニア採用に強い+リテーナーサーチもできる+人事の経験もある」などで、この強みが3つ以上あるコンサルタントはどの人材紹介会社でも業績を上げることができると思います。
 
どの領域でやるのがいいのか?を悩む前に、まずは行動してその領域でトップコンサルタントを目指し、その上で得意領域をプラスオンしていく、そうすればどんな不況が来ても、また必ず復活し好業績を上げることができるようになるではないかと思います。
 
今の会社ではこのプラスアルファの得意領域が経験出来ないという方は、転職してプラスアルファの経験を積みに行くことをお勧めします。
 
 
★人材コンサルタント専門エージェントへの相談はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?