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スカウトサイトが人材紹介業界を浄化する?

こんにちは、RtoRの井川です。
 
先日あるスカウトサイトにて驚愕の発表がありました。
 
それは、これまでスカウトサイト上で送れるスカウト通数は、上限なしでいくらでも送れるサイトが主流でしたが、今回話題となっているスカウトサイトでは、今春以降通常スカウトを廃止し、特別なスカウトのみ送れるといった施策を始めるようです。
 
今回はこちらの施策について、私なりの見解を書いてみたいと思います。

「スカウトメールの流通量が多すぎる問題」

現在のスカウトサイトでは、若手優秀層などを中心に、大量のスカウトメールが送られてくる状況で、市場価値の高いキャリの方には数百件以上のスカウトが送られています。
 
また、RPAの導入が可能なサイトでは、一定の条件にマッチする求職者には無条件にスカウトメールが送られたり、職歴に「あ」しか書いていない人にも大量のスカウトが届くなどかなり荒れている状況です。
 
利用者は数多あるスカウトメールから自分に合っていそうなエージェントや求人を選ぶだけでも大変な労力です。これでは、「登録するだけで、驚きのスカウト」は届きません。
 
もし仮に私がユーザーで、数百件ものメールが届く様であれば、不気味に思うでしょうし、品質に対しては大きな懸念を抱くと思います。

「リクルートのFromAはなぜ勝ったのか?」

これは私が若手の頃に聞いた話で、その真偽は定かではない話ですが、日本初のアルバイト雑誌として有名だった学生援護会の「an」を、後発だったリクルートの「FromA」がシェアを奪取する話です。
 
当時「an」の特集など目立つページには、広告料を多額に払ってくれる企業を強調して掲載し、広告料をより多く払ってくれるクライアントにはより手厚いサポートを行っていました。つまり、広告料を出しまくってくれる顧客を雑誌の前面に押し出す営業戦略です。
 
一方で、リクルートの「FromA」は他社に先駆け、雑誌の全面カラー化を果たしました。
 
なぜアルバイト雑誌をカラー化するのかと言うと、当時のアルバイトの主な対象は大学生です。大学生からするとアルバイト先が茶髪でもOKなのかどうかはカラーでないとわかりません。大学生からすれば、髪を染めた状態でもアルバイトができるのかどうか?はとても重要な視点でした。つまりリクルートはユーザー目線に立ってフルカラーにいち早く変えていったのです。
 
本当かどうかわかりませんが、そのような理由でユーザーの心を掴んだFromAはanのシェアを奪取し、発行部数日本一に上り詰めていきましたとさ。と言う話です。
 
つまり、ユーザー(個人)を向いて仕事をしたリクルートがアルバイト雑誌の頂点に立ち、お金を払ってくれるクライアント(企業)を向いて仕事をした学生援護会は衰退していったという事ではないかと思います。

「企業に向くか、個人に向くか?」

スカウトサイトに置き換えるとどうでしょうか?
 
際限なくスカウトメールが送れるサイトよりも、スカウト通数が制限されていて、流通量が調整されているスカウトサイトのほうがユーザー(個人)からすると「快適なスカウトサイト」となるのは明白です。
 
一方で、RPAも利用可能でロボットが際限なく送ってくるサイトや、コンサルタントが無限にスカウトを送れるサイトなどは、ユーザーからしたら「面談したが求人提案がなかった」「専門性の乏しいエージェントだった」と更に評判を落としかねません。そのような体験をしたユーザーは、より良いスカウトサイトを求めて、良質なスカウトが届くサイトに登録することでしょう。
 
我々エージェントとしては、スカウト通数が限られることは死活問題であり不安もありますが、裏を返せば競合のスカウトメールも減るため、本当に届けたい方へのスカウトが届きやすくなり、返信率が上がったり、スカウトサイトにかじりつく時間も短縮され、余った時間で既求職者のフォローにあてられるなど、人材紹介そのものの品質向上にも繋がります。
 
そのようになるためには、担当クライアントへ深堀り、取り扱う業種・職種に対する知識の醸成などが必須です。
 
数から質への転換。
 
スカウトサイトに言われなくても、自助努力で成し遂げたいと思います。

 
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