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持ち込みの手順について〜出版社の選び方

企画提案書や著者略歴、送付する原稿などが準備できたら、今度は持ち込みの手順②「編集者にコンタクトする」に入りましょう。(ちなみに全体の手順は、こちらからご確認ください)

手順② 編集者にコンタクトする

編集者が自社で作品をプロデュースするイメージを持つことができたら、出版への第一歩です。となると、持ち込みをする以上は、自分の作品と合った出版社や編集者を探す必要があります。

知っておきたい出版社の選び方

自分の作品がどのジャンルに当たるのかを見極めて、まずは同じジャンルの本をたくさん出している出版社に当たるのがいいと思います。(新人賞も同じです)

昔なら『マスコミ電話帳』や『文藝年鑑』などを参考にしていましたが、今はインターネットでも出版社一覧が確認できますし、書籍の通販サイトでもジャンルで検索すれば、さまざまな出版社が見つかります。

まだデビューする前の書き手が、自分のジャンルを意識するのは難しいかもしれません。迷ったら、周囲で自分の作品を読んでくれる人に訊ねてみましょう。

出版物の傾向を自分なりに分析する

出版社名が分かったら、公式サイトを見て、その会社や部署がどのような本を出しているのかをしっかりチェックしましょう。何が売れているかも見ます。

時代小説や警察小説などを出していても、その中でどういう路線が売れているかは、出版社によって結構違います。私自身、女性が読みそうな時代小説の持ち込みをした後に、「実は、弊社は最近女性向けのラインが売れていなくて……ほかの剣豪ものや捕物ものならいつでも持ってきてください」というようなお断りを受けたこともあります。

もちろんそこまで調べるのは難しいのですが、出版社サイトでの話題作のページや刊行点数などを見ると予測をつけることもできます。

自分の好きな本の奥付を調べる

そうはいっても、なかなか適切な出版社を見つけるのは難しい。そういう場合は、自分の作品に近いと感じる本、お気に入りの本の奥付を見て、出版社を調べましょう。

小さい出版社であれば、持ち込みを受けつけているところもあり、そのことはホームページなどに記してあります。大手出版社などで明記していないところは、基本的には公には受けつけていないと考えたほうがいいです。

会社や部署ではなく編集者個人宛に送る

公に持ち込み原稿を受け付けていないのなら、電話したりメールをしたりしても、残念ながらお返事をいただける可能性は高くありません。多くの場合郵送になると思いますが、突然、編集部宛に郵送しても、開封してもらえないかもしれません。

個人宛に送ると、検討される確率がぐっと高くなります。数名程度の小さな出版社であれば、社長宛で送っても、社長から社員に共有されて検討してもらえる可能性が十分あります。しかし、中規模以上なら面識のない社長宛に送っても相手にしてもらえないことが多く、編集者の名前がないとなかなか具体的に検討してもらうことは難しいです。本の謝辞や奥付に担当編集者の名前が載っていないか確認してみましょう。

新人賞であれ持ち込みであれ、自分の作品を出版してくれる編集者さんを見つけるのは、作家を目指す人にとって重要な第一歩なのです。(次は「編集者の探し方」に続きます)

*文芸作品の持ち込みに関するご質問があれば、コメント欄にて受け付けております。直接お返事をさせていただく場合、note記事にてご質問内容に触れる場合とあると思いますが、あらかじめご了承ください。

お読みいただき、ありがとうございました!