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Radiotalkは夢を叶えるセッションの場【群ちゃんさんインタビュー】

Radiotalkで活躍する音声配信者「ラジオトーカー」を紹介していく連載インタビュー企画。今回は、番組『そうだ、群馬行こう。』を配信する群ちゃんさんにフォーカスします。

群ちゃんさんは、台湾在住の20代大学生。「エンタメで行きていく」をモットーに、東京に住む中学時代の同級生との”二元中継”で送るトークが人気を集めています。

現在はRadiotalkの公式トーカーとして活躍するほか、台湾のラジオ局でパーソナリティを担当するなど、精力的に活動中。しかもその多くは、Radiotalkを通じた出会いがきっかけになっているといいます。

(取材・文/天谷窓大

同級生の集まりが、そのまま“番組”に

――現在は主に2人で番組をされていますが、実際には4人メンバーだとか?

群ちゃん:はい。一応、メンバーは4人なんですよ。ただ、1人はいまだに出たことがなくて、もう1人もたまにしか登場しないので、基本は2人です。

――4人の関係性が気になります

群ちゃん:4人は中学時代の友達同士なんです。1人はちょっと連絡が取れなくて、勝手にメンバーにしているだけなんですが……(笑)。実はいま一緒に配信している相方とも、番組を始めてからいままで一度もまだ会っていないんです。

――音声配信を始めたきっかけは?

群ちゃん:相方がYouTuberに興味を持っていて、私を誘ってきたんですよ。でもそのときは、あまり長続きしなくて。その後、台湾の大学へ進学したんですが、そこの授業でたまたま音声配信に関するレポートを発表する機会があって、そこでPodcastというものを知ったんです。

「これだったらYouTubeのように時間もかからずできるんじゃないか」と思って。いろいろなサービスを調べて。「どうも、Radiotalkというサービスがが一番いいらしい」という声を目にして、Radiotalkでの配信を始めました。

――Radiotalkのどんなところに惹かれたのですか?

群ちゃん:収録トークの配信がやりやすかったという点ですね。私が始めたころはまだサービスとしてもそんなに規模が大きくなくて、ライブ配信をしている人もそんなにいなかったんです。日本と台湾、離れた場所同士をつないで番組をやろうと思っていたので、タイミングを合わせなければいけないライブはそんなにできないなぁ、と。

Radiotalkって、録ったらその場で公開できて、編集もしなくていいじゃないですか。携帯一つで番組が録れるというのは、すごく画期的でした。

――「群馬県非公式番組」をうたっていますが、この経緯は?

群ちゃん:私含め、みんなの出身が群馬だったからです。全員、群馬の中学校時代の同級生なので。みんなの入っていたLINEグループの名前が「そうだ、群馬行こう。」で、それがそのまま番組名になりました。

――わかりやすい! 地元愛ですね。

群ちゃん:前身としてやっていたYouTubeやTikTokもその名前でやっていて、最終的にRadiotalkの番組名もこれにしました。タイトルの通り、最初の頃は全部群馬県関連の話題でしたね。

「俺らの会話、めちゃくちゃ面白くない?!」という原点

――普段はどんな環境で収録していますか?

群ちゃん:現在は、ミキサーをオーディオインターフェース経由でスマホに接続して収録しています。離れた場所の相方との収録については最初Radiotalkのコラボ収録機能を使っていたんですが、いろいろと効果音やBGMを入れる関係もあって、現在はLINEの通話機能でやりとりしています。

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――毎回の収録はどんな時間に行っていますか?

群ちゃん:夜が多いですね。飲みながらの収録が多いです。

――「収録のときはいつも飲んでいる」と語っていた回もありましたね。

群ちゃん:そうそう、そうなんですよ、夜中に電話をかけると、だいたい「ちょっと酒とってくるから、待ってて」なんてノリになりますよね。もう友達との会話の延長上みたいな感じにしようと意識した結果、収録の回数そのものも減らしたんです。

――それはまたどうして?

群ちゃん:企画を考えて毎日トークを投稿していたんですが、もともとは「中学校時代の同級生同士のわちゃわちゃ」というキャッチフレーズをかかげていたので、それをやるためには、やっぱりちょっと肩の力を抜かないと、と思って。

どこか「収録のための収録」になってしまっている感じがしちゃったんですよね。すべては私らの中学校時代の“わちゃわちゃ感”が面白いな、というところから始まったので。

――自分たちの盛り上がっている様子を、他の人にも聴いてほしいと。

群ちゃん:そうそう! そうなんですよ! 「俺らの会話って、めちゃくちゃ面白くない?!」というところが原点で。それをみんなにも聴いてもらいたいんです。

見えないところにこそ、全力を注ぐ

−−エピソードによって細かくアイコンを変えたり、とにかく手間暇をかけているなぁ、という印象があります。

群ちゃん:Radiotalkの公式トーカーになりたくて、番組フォロワーを1,000人以上にしたいという目標をかかげたんです。やっぱり目標をかかげてやるからには、「やった証拠」がほしいよね、って。

――パッケージ化、ブランド化に注力したのですね。

群ちゃん:そうなんですよ。とはいえ、その道のりは本当に大変でしたね……。いや、マジで地獄のような日々でしたよ。本当1日中、ほぼずっとRadiotalkに充ててましたからね。それこそ、睡眠時間を削るようなレベルでした。

――「仕込み」にものすごく時間をかけて……

群ちゃん:私らの番組は、表に出るまでの裏の時間が長いんですよ。番組会議にも、ものすごく長い時間をかけています。台本もみっちり時間をかけて書きますし。公式トーカーになりたいというのもありますが、それ以前に自分自身の夢をかけているので。

Radiotalkに「セッションの輪」をひろげたい

――『そうだ、群馬行こう。』のほかにも番組を展開されていますね。

群ちゃん:はい。メインである『そうだ、群馬行こう。』のほかに、コンセプトの異なる番組を同時並行で展開しています。

「GELATAINER(ゲラテイナー)」という名義で展開している『きっと、伝えナイト。』という番組なんですが、こちらはRadiotalkのなかで意気投合した、フランス在住のパンセクシャル(=全性愛。性別に関係なく、あらゆる人を恋愛対象とする性的志向)の方と番組をしています。

この方はお芝居をされているんですが、二人ともお芝居やエンターテイメントへの興味があるので、そこに的を絞って、自分たちの好きなものを追い求めています。

――台湾のラジオ局でもレギュラー番組を持たれていて、先日もその番組への出演オーディションをされていたりと、精力的に活動されていますね。そのバイタリティは、いったいどこから……?

群ちゃん:アナウンサーになりたいという夢があって。それが私のいちばんの原動力になっています。そこからRadiotalkをふくめ、いろんなコンテンツとして世に出しているという感じです。

台湾のラジオ番組も、そのひとつで。「海外からの発信」というのに取り組んでみたかったんです。おかげさまで、晴れてRadiotalkの公式トーカーになれたので、その実績を持って地元のラジオ局に企画を持ち込んだら、レギュラー番組をもらえたんです。

――すごい! Radiotalkでの活動が名刺代わりになったんですね。

群ちゃん:そうなんです。Radiotalkの場合、番組のリスナー数も自分から確認することができるので、「これだけの人が聴いている番組です」と、アピールすることができました。

そうそう、Radiotalkがきっかけで、音楽ユニットまで結成しちゃいました。

――音楽ユニット?!

群ちゃん:「BlueBell’s(ブルーベルズ)」というユニットなんですけど、Radiotalkをきっかけに知り合った女子大生の子と結成しました。

――すごい、どんどんつながりますね!

群ちゃん:彼女は日本在住で、まだリアルには一度も会ったことがないんですが、Radiotalkつながりで知り合って。音楽をやっている、というので、「じゃぁ一緒に活動しない?」と声をかけて、私が主催した「Radiotalk紅白歌合戦」という企画で紅組の司会を務めてもらったんです。

それをきっかけに、一緒に曲を作るようになったのですが、私が楽器をまったく弾けないので、彼女にやってもらって(笑)。いまはそこで作ったオリジナル曲やカバーした曲を、台湾のラジオ局で流しています。

――もう完全にアーティストじゃないですか。

群ちゃん:そうですね。やりたいことを結構やれてる感じかな……。群馬が好きで『そうだ、群馬行こう。』をやってるし、エンターテイメントが好きで『GELATAINER』をやっているし、歌うのが好きで「BlueBell’s(ブルーベルズ)」を、という感じで、自分のやりたいことを全部をRadiotalkきっかけで実現できています。台湾のラジオ出演のオーディション企画は、いわばその恩返しとして実施したものなんです。

――マルチに活動するなかで、それぞれの領域ごとにパートナーを見つけ、そこから新たなつながりを生み出す…… という好循環が生まれていますね。

群ちゃん:お互いに自分の企画や表現をアウトプットして、それに対してお互いに「これ、いいね!」と共感しあって、どんどんセッションが生まれていっている感じですね。

――次々とセッションの輪が広がって、群ちゃんさんを中心にひとつのコミュニティが生まれているように思います。このコミュニティを活かした「その先」の展開として、考えていることはありますか?

群ちゃん:自分自身のキャリアを作っていくだけじゃなく、才能を発掘して世に送り出していく役割を果たしていきたいと思っています。

先日のオーディションでは、DJたまごやきさんでっすんさんtanyさんの3人を選ばせてもらい、実際に台湾のラジオへ出演してもらいました。

――発信だけではなく、発掘して紹介するというのが素敵ですね! とはいえ、群ちゃんさんもまだ20代という若さですし、自分をもっと売りたい、という気持ちにはならないのでしょうか?

群ちゃん:いまって、若者たちが夢を追いかけられない時代だと思うんですよ。コロナ禍によって、リアルな交流もしづらくなってしまったな、と思っていて。でも、そんななかでも自分はいろいろな経験をさせてもらえたな、という気持ちがあって。

自分がしてもらったように、自分も何か、創作活動をしている人たちを応援したいんです。別に若い才能を発掘する、とか、コロナ禍だから、と大義名分をかかげるわけではなく、「昔できなかった夢を、いま叶えたい人」を応援したいなと思ったんです。

――そういえば、以前のラジオトーカーインタビューでも、まさに「かつての夢をRadiotalkで叶える」という話を伺いました。

群ちゃん:私自身、Radiotalkを通じていろんな人に応援してもらって、さまざまに活動の場を広げることができました。だから今こそ、恩返しをしたいんです。人のつながりによってここまで連れてきてもらったから、今度は自分がそのつながりを橋渡ししたいんです。

――自分が受けた縁を還元していくと。

群ちゃん:自分としては、貪欲につながりを作りにいく時期はもう過ぎていて、じっと構える時期に入ったんじゃないかなと。自分の中では十分すぎるくらいに人とのつながりが作れたので、これからはそれを独り占めするのではなく、チャンスを開放していく側として、役目を果たしていきたいなと思っています。

――キュレーターの役割を担っていくということですね。

群ちゃん:はい。類は友を呼ぶといいますか、国籍も性別も越えて、目的を持ってやっている仲間とアイディアをやりとりできるのって、やっぱりいいなと思うんですよね。

これは自分自身の経験からもすごく感じていて。番組のかたちをどうしていったらいいだろう、と相談すると、みなさんいろいろと答えてくれるのがすごく嬉しくて。そういうセッションの輪を作っていきたいんです。

Radiotalkは「夢の出発点」

――Radiotalkの活動で、いちばん大切にしていることは何ですか?

群ちゃん:熱い想いを伝える、ということですね。もっと言うと、熱い想いを持った人々の代弁者になりたいんです。

Radiotalkで活動しているパラスイマーの久保大樹さんが大会に出場したとき、その模様をライブ配信で実況したのですが、その前に時間をいただいて、出場にいたるまでの話を伺ったんです。

3時間ほどの会話を通じて久保さんの思いを吸収して実況に盛り込んだら、リスナーさんにもそれが伝わって、とても感動してもらえて。

――素敵なお話!

群ちゃん:当初はパラリンピックのこともパラ水泳のことも全然知らなかったんですが、詳しくなりたい一心で毎日パラ水泳の大会を見て、たくさん調べて。わからないと思ったことを、久保さんに全部聞いていったんです。

――すごい努力を重ねて……

群ちゃん:やっぱりこれくらいしてはじめて、熱い想いを伝えることができるのかなと。

――出会う人をとにかく知ろうとすることが大事なんですね。

群ちゃん:そうですね。すごくこの部分には力を入れています。

自分が主役になりたいわけじゃないんです。自分は脇役でいい。「この人すごいんだよ、めっちゃ頑張ってるんだよ」と私が感じた魅力を他の人にも届けられたらいいな、とずっと思っています。

――これからRadiotalkでやってみたいことはありますか?

群ちゃん:「子どもたちが楽しめるライブ配信」をやりたいなと思っています。いまの自分は20代ですが、もっと若い人たちがRadiotalkに集まって、盛り上がってくれたらいいですね。音声ってこんなに楽しいんだ、ということを親子で楽しんでもらえるような場を作りたいです。

――群ちゃんさんにとって、Radiotalkはどんな存在ですか?

群ちゃん:「夢の出発点」ですね。Radiotalkをきっかけに、私はいろんなものをつかむことができました。やりたかった音楽活動もできているし、ずっとしたかったエンタメの話もできているし。自分の内面に温めていたものを出せて、それが自分の夢につながっています。

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