世界農業遺産地域で挑戦する水耕栽培と資源循環型有機農業 in 大分県宇佐市

Social Design Girls 17 (SDGs 17)のテーマはどのように選んでいるのか?という質問をたくさんいただくので、撮影の裏側・テーマ設定について・考察の補足などを行っていこうと思います。

 今回のインタビューは、大分県宇佐市安心院(あじむ)地区の農業コミュニティづくりにおける新たな取り組みです。

 大分県宇佐市は、世界農業遺産である「国東半島宇佐地域」のエリアに該当するエリアです。この地域は、「クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環」として世界農業遺産に認定されています。その理由は、降水量が少ない上に雨水が浸透しやすい火山性の土壌であるため、水田農業には厳しい自然環境にも関わらず、古くから山林の資源とため池とため池を繋ぐ水路を活かす伝統農法として確立された背景があるからです。山を切り開いた際のほだ木を活用した椎茸の原木栽培は、「冬菇」として、ブランディングされており、大分県を代表する特産品となっています。

 安心院地区は、宇佐神宮で有名な宇佐市に該当し、大分県を代表する温泉地である別府や湯布院まで一般道で40分程度という車を活用すること前提ですが、アクセスの良さが際立ちます。

 古くは、初代天皇・神武天皇が「安心できる地」と仰ったことにちなんだ地名という説もあるそうで、歴史文化が深い地域です。

 現在、安心院地区を盛り上げようと、農家や農業生産法人が集い、農村コミュニティを形成し、新たな取り組みを行っています。安心院地区は、伝統ある世界農業遺産に基づいた農法を守り続ける一方で、水耕栽培や資源循環型有機農業など、次世代を見据えた栽培技術を確立した農家・生産法人が多数存在します。これからの時代を見据え、この技術を世界に向けて発信し、世界中の農に関心ある人が集う地域となっていくといえます。

また、国の天然記念物であるオオイタサンショウウオの生息が確認される他、すっぽんの養殖地としても有名です。

 温泉も多く、テレワークやワーケーションに最適な大分県での新しい取り組みをぜひご視聴ください。

 今回動画に出演した立命館アジア太平洋大学(APU)の学生は、あまいろ商店という地域の余った作物を有効活用して販売するスーパーマーケットを運営しており、大分県・別府市では、時の人となっています。こちらの活動も応援仕手ください。

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