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不審なMS 星組の隠蔽にみる宙組事件

103期を率先して集めた花組トップコンビとは対照的に、星組トップ娘役舞空瞳のミュージックサロンは同期の102期で固められた。

既に普通下級生を呼ぶようなCSの番組を、同期企画にしている。また同期ばかりというのはおかしい。

何より日本中から誠意を求められている今、自己満足なんて身勝手はありえない。


サブタイトルこそ~永遠の夢の中に~と、どことなく「死」を感じさせる。

しかし同期を差し置いて追悼はしないだろう。

故人の双子の妹である遺族の同期とはいえ、パワハラ加害者でもある102期を集め事件に言及ではグロテスク過ぎる。


102期の舞空瞳と天飛華音は故人と予科本科の関係でありながら、自殺直後に主演公演を開幕させた。中止や延期を考慮する分かれ目であり、矮小化に向かったきっかけでもある。


総合するとこれが星組の意向なのか。103期を隠蔽し、どこまでも事件の矮小化を図る。「なかったことにしたい」のは星組主導の可能性が出てきた。


週刊文春に宙組のパワハラ記事が掲載されたのは、真風涼帆が最初である。そして『宝塚GRAPH』が謝罪の意向を示した件の天彩峰里、現トップスターの芹香斗亜と、加害者として訴えられているのは主に星組出身者だ。

星組としては、火の粉が飛んでくるのを恐れているのだろう。


週刊文春では加害者とされている生徒が星組出身なこと、その宙組上級生さえ星組OGが指導者として起用された際パワハラで苦しんでいたことを記事にしてはいた。しかし有料登録や紙面で読まないと分からない部分に、ひっそりとである。


宙組が公演を中止して約半年、遺族も週刊誌も不自然なほどに宙組のせいにしてきた。

宝塚全体の問題として始まるわりに、宙組の責任として終着しがちなのだ。


102期自身のパワハラは認めず被害者としてのみ発信したい遺族、本を正して欲しくない星組、掲載方法の問題点を省みたくない週刊誌、それぞれの思惑の行き着く先が宙組叩きに感じる。


しかし「最も多くの人に都合がいい」のを、さも正義のように扱うのは隠蔽と変わらない。いい加減、勧善懲悪の呪縛から逃れるべきだ。


宙組に全責任を押し付け排除を果たせば、解決した気分になるかもしれない。しかしあくまでも対症療法である。また何か起これば、同じことを繰り返す前提で考えてほしい。

根本的な解決に必要なのは、切り捨てるための犯人探しではない。みんなそれなりに悪いことを受け入れる覚悟だ。
スッキリはしないかもしれないが、そんな結論を受け入れられるのが成熟した社会である。

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