【ライブレポ】えっちゃんがバチバチで最高だった話聞いてください
いやーーーーーすごい。
成熟された音。完成された音。洗練されきった音。
大人のバンドって感じ。
これぞ本物って感じ。
六本木の小さなライブハウス。
磨き上げられた4人が鳴らす丁寧な音楽と言葉を味わう。
これが本当の贅沢だよ。この贅沢を知らない人たちは、なんて可哀想なんだと思うくらい。
音が聴こえた瞬間、綺麗すぎてビビった。
CDも良かったけど、CDの100倍は良かった。
一人一人の技術と迫力がすごすぎて、曲がうねって聴こえる。
キメるべきところが、これでもかとバチバチキメられる。
消費される音楽ではないのよ。
味わわれるべき音楽。
10月27日、橋本絵莉子「燃やして探してツアー」のツアーファイナル@EX THEATER ROPPONGIのライブレポです。
橋本絵莉子とは
私が尊敬してやまないえっちゃんこと橋本絵莉子さんをもしかすると知らない方がいるかもしれないので、本当に念のためですが、少し説明させてください。
2018年に「完結」してしまった伝説のガールズバンド、チャットモンチーの元ボーカル。
今活躍している様々なアーティストに影響を与えています。
『シャングリラ』や『風吹けば恋』などが有名かと!
女の子3人のバンドとは思えないくらいゴリゴリのサウンドにえっちゃんのハイトーンボイス。センスのいいコーラス。
そして、私はやっぱり歌詞が大好きです。
女子の心を代弁してて、でも女々しくない。
詩的で、日常的で、地に足ついてる。
聴くと、ヘルシーな女の子になった気持ちになれるんです。
チャットモンチーのすごいところは、メンバー3人の全員が歌詞を書き、それぞれに素晴らしいところ。
本当に好きすぎて、聴くといつも胸がきゅーっとなるバンドです。
「完結」してしまってとても残念だったのですが、ボーカルのえっちゃんがソロとして活動しています。
そしてソロ初めてのアルバム『日記を燃やして』。
えっちゃんを支えるのは、恒岡章、曽根巧、村田シゲの男性メンバー3人。
CDはもちろん何回も聴きました。そして今回、初めてライブに足を運び。
チャットモンチーが凄すぎるバンドだったので、えっちゃんはどんなライブを作るのか、想像がつかなかったけれど。
予想を遥かに上回る素晴らしさにくらくらしました。
やっぱり私はえっちゃんがすごく好きだ。
ロゼメタリック時代
はーーーーーいい歌詞すぎませんか。
こんな素朴な歌詞なのに、愛してるの言葉より恋人を思う気持ちがすごく伝わってくるし、世界に理解されなくても自分の大切なものを守る寂しさがこれでもかと込められていて。
これをスモークに包まれながら切なく歌うえっちゃんとずっしり支える楽器陣が最高だった。
恋愛スピリッツ
「高校2年生のときに作った曲です」でまさかと思ったけど、チャットモンチー時代の曲もやってくれるんだ!と驚きと感動。
でも、そりゃそうか。えっちゃんの曲には変わりないもんね。
いや、どんな感性を持った高2だったん???と思うけど、、、(褒め言葉)
やっぱり、悔しくてやりきれなくて、でもどうしようもなく捨てられない愛の気持ちが轟音と一緒にまっすぐ伝わってくるこの曲がめっちゃ好き。
サビのところで白い光が背後から照らされる演出も好き。
そして、チャットモンチーという凄すぎるバンドを経たえっちゃんが、ここに辿り着いた意味を感じた。
女子3人で痛々しいくらいに鳴らしていたこの切ない曲を、男の人たちで鳴らす。迫力があるだけじゃない。新しい魅力が見える。
ドライで、ヘルシーで、でも重みがあって。
余裕があるけど、でもそれは嫌な余裕じゃない。
えっちゃんのどうしようもない感情を、力強く包み込んでる感じ?増長させてる感じ?がした。
虎(アンコール)
ハンバートハンバートのカバー『虎』を弾き語り。
初めて聴く曲でもえっちゃんの言葉、一つ一つ語りかけてくれるようで、めっちゃ聴き取りやすい。
いい歌詞。いい歌。豊かなアコギの音。
綺麗な声と言葉がミネラルウォーターのように身体に沁み込んでくるよ。
なんでもない日のなんでもない言葉。
その奥に静かに流れる悲しみ。
えっちゃんがいいと思うものは、やっぱり私のど真ん中を突いてくる。
MC
「私ね、今回のライブで気づいたんよ。今まで、ライブはジェットコースターのようなものやなって思ってたんです。
でもね、ライブはドミノ倒しだった。ドミノを並べて準備して、あとは倒すだけ。倒すと、今回のツアー名が出てくるような、面になってるドミノ」
このえっちゃんの分かるような分からないような発言に対して、ベースの村田シゲさんが「今後、橋本絵莉子のライブはドミノと呼ばれる可能性がある」って言ってたの笑った。
「宇宙大好き橋本絵莉子です!」
「元気でいれば、いいことあるよ」
こんなに可愛い39歳おるんか?
歌ってる時のカッコ良さとのギャップがすごい。ギャップ萌えどころではない。
ソロのえっちゃんの音を聴いて
今回のライブを聴いて、えっちゃんが、えっちゃんのやりたい音楽をすごくできてるんじゃないかなと思って、嬉しかった。
えっちゃんが、えっちゃんのために作った歌を。
今まで、バンドという制約された形のなかでいかに音楽を作るかってことに情熱を注いできたんだと思う。
それも、すごく面白いことだったし、実際に素晴らしい功績を残した。
でも、今度はえっちゃんがやりたい音楽を、えっちゃんがやりたいメンバーでやりたい放題にやる。
えっちゃんが描きたい風景を描く。
なんて我儘で個人的で素晴らしい音楽なんだろうなあと思ったよ。
次のツアーも絶対行きます。
今回のツアーメンバーがすごく好きだったんだけど、次は変わっちゃうのかな、、、?
素晴らしいライブすぎて1人で来たことを激しく後悔したので、次は絶対誰か連れてくる。
ハマらせる自信がある!!!
ちなみに元ドラムのくみこんこと高橋久美子さんも、とーっても素敵な作家としてご活躍中です。
くみこんについても、いつか語りたい、、、
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