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『稲盛和夫一日一言』3/25(土)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 3/25(土)は、「潜在意識を活かす」です。

ポイント:あらゆることを真剣に繰り返していると、その経験が潜在意識に蓄積され、やがて顕在意識に代わって驚くべき速さで正しい判断を下せるようになっていく。

 2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の中で、潜在意識を活用するということについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 私が強調したいのは、「私は人生をこう生きたい」「このような仕事がしたい」といった願望を、強く継続して思い続けなければならないということです。そうすることによって初めて、願望を潜在意識にまで浸透させることができます。

 人間がオギャーと生まれてから死ぬまでの間に考えたり、思ったり、経験することは、すべて潜在意識に蓄積されると言います。また、その潜在意識は、今私たちが使っている顕在意識の何十倍もの容量があるとも言われています。

 例えば、顕在意識では思い出すことのなかった子供の頃のことでも、生命の危機に瀕したり、死線をさまよったりすると、一瞬の間にまるで映画のワンシーンのように脳裏に映し出される。それはまさに、潜在意識に蓄積された知識、意識が瞬時に蘇ってくるからです。

 このような潜在意識を日常的に使えるようにするには、持続して強く意識し覚え込ませる、つまり、繰り返し繰り返し行って、潜在意識にまで浸透させることが必要です。

 毎日一生懸命に考え続けているうちに、それが潜在意識に浸透して、ある瞬間にパッと閃(ひらめ)く。つまり、四六時中「有意注意」で「ど真剣に」考えていると、思いもかけない場面で潜在意識が働いて、素晴らしい着想が得られる。しかも、そのような閃きは核心を突いていて、今まさに自分が遭遇している問題を一気に解決してくれる解をもたらしてくれる。

 潜在意識が働くのは閃きに限ったことではありません。日々真剣に悩んでいると、ふとした機会に思いもかけない出会いが巡ってきて、自分の思いに呼応するかのように人材が集まり一気に協力体制ができていく、といったことも起こります。そうしたことは単なる偶然のようにも見えますが、実は潜在意識がそうさせているのではないでしょうか。

 真剣に繰り返し考え続けることさえ心がければ、誰もが潜在意識を活用できるようになるはずです。(要約)

 潜在意識について、名誉会長はよく自動車の運転を例に説明されていました。教習所に通い始めたころ、教えられたとおりに車を操作しようとしても手足の動きがバラバラでどうにも思い通りにならない。
 そうした経験は誰にもあると思いますが、それは顕在意識を使って運転をしているからで、免許をとって日常的に車に使うようになると、誰もが楽に運転できるようになる。それは、意識の多くの部分で潜在意識を活用しているからです。

 一般に、そうした事象は「慣れ」という一言で片づけられることが多いのですが、それが繰り返されることで「熟練の技」といった領域に至るケースがあるのもまた事実です。

 そのことは、あらゆることを真剣に繰り返す習慣を身につけることによって、人はより迅速にしかもより正しい判断を下せるようになり、その結果、素晴らしい成果をあげることもできる、ということです。

 強い持続した願望を持つことで、寝ているときにも潜在意識が働いて、きっとあなたの願望を実現する方向へと向かわせてくれるはずです!


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