『稲盛和夫一日一言』 12月16日
こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 12月16日(土)は、「照る日曇る日」です。
ポイント:人生は、照る日もあれば曇る日もある。どんなときも、自分が生かされていることに感謝することで、運命はよい方向に導かれていく。
2009年発刊の『働き方』(稲盛和夫著 三笠書房)の中で、素直に感謝して生きることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。
つらく苦しいときこそ、チャンスだと考えるべきです。なぜなら、苦難こそが、人を育ててくれるからです。
また一方、順風満帆(じゅんぷうまんぱん)のときにこそ、かえって過ちを犯しやすいものです。
栄枯盛衰は世のならいとはいえ、失敗や苦難に遭遇したとき、不平不満を並べたり、世をすね人を妬むことなく、試練に耐えてさら努力を重ねる。そして、小さいながらも確かな成功を一つずつ引き寄せて、やがては逆境を順境に変えていく。
また、成功や幸運に遭遇したときも驕ることなく、素直に感謝してさらに努力を重ね、その成功を長続きさせることができるかどうか。
いずれにしても、私たちは試されているのです。自分なりの方法で、苦しい自分の心を懸命に癒し、鼓舞していけるかどうかです。
苦難がずっと続くことはありません。もちろん、幸運のままであることもないでしょう。得意のときに驕らず、失意のときにもくじけず、日々継続して懸命に働き続けることが何より大切です。
試練の中でも懸命に努力を続ける日々、それは成功の糧を大事に育てているときなのです。
たしかに、人生にはいろいろな悩みがつきまといます。しかし、たとえ生きてはいられないと思うような重大なことが起ころうとも、決していつまでも心を煩わせてはなりません。
感性的な悩みを払拭し、明るく前向きに新しい方向へ行動を起こしていくのです。これは、人生を生きていくうえでたいへん大事なことです。
人間は失敗、間違いを繰り返しながら成長していくものです。失敗していいのです。失敗をしたら、反省をし、そして新しい行動へと移る。そのような人は、たとえどんな窮地に陥ろうとも、後に必ず成功を遂げていくことができるでしょう。(要約)
今日の一言には、「幸運が巡っているときはもちろんのこと、災難に遭ったときにも、修行だと思い、自分が生かされていることに『ありがとう』と感謝すること」とあります。
2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の「感謝の気持ちを持つ」の項で、「感謝をする」ということについて、名誉会長は次のように説かれています。
「感謝をする」ということは、どういうことなのでしょうか。
まずは、自分自身が他に対して謙(へりくだ)らなければ、感謝の気持ちは出てきません。「周りの人のおかげで今日の自分があるのだ」という気持ちで謙り、感謝しなければなりません。
逆に、不平不満、愚痴というものは、必ず人生を暗くし、不幸にします。その不平不満、愚痴の対極にあるものが「感謝」です。感謝をすることで、人生は素晴らしいものになっていきます。それは、感謝の気持ちを持つことで、自分の心が美しくなっていき、運命そのものが明るくひらけていくからです。感謝をする心が、幸運を呼び込むのです。(要約)
「ありがとう」は、自分の心を和ませるだけではなく、周囲のすべての人たちの心を和ませ、幸せな雰囲気を醸し出してくれる魔法の言葉です。
自分の力だけでここまで来られたわけではない。今日ここに自分があるのは、周囲の多くの人々や環境の支えがあったからだ、と素直に感謝する気持ちを持つことが大切です。
現状のあるがままを、あるがままに感謝し、さらなる高みを目指して一生懸命に努力しようと心を清らかにする。
まずは、胸の前で手を合わせて、今自分が生きている、生かされていることに感謝することから始めてみませんか!
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