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あの頃のボク、ワタシに伝えたいこと

誰しもつい振り返ってしまう、若かりし頃の自分
期待と希望の中にも、消すことができない心配や不安が入り混じり
学生時代から社会へと踏み出した、あの頃
二度と戻れない再現不可能な、若かりしあの頃
 
もちろん、嬉しかったことも、小さな成功も、後悔やほろ苦い経験だって
今の自分に繋がる一里塚
シナリオなんかじゃ描けない、これもリアルな今の自分の軌跡
でも、もしもあの頃の自分に会いに行けるのなら・・・
今だからわかる、今だから言える、あの頃の自分に伝えてあげたいこと

 というわけで、新企画&シリーズでお届けする
「あの頃のボク、ワタシに伝えたいこと」
 これからの担う若者に、これから社会に飛び出そうとしている学生さんに、そして、当の本人だって、初心を思い出すためのちょっとしたヒントになれば・・・との思いが詰まった、おせっかい企画でございます。

 当社に勤務するスタッフに、就活から入社、そして新人時代を振り返っていただき、根ほり葉ほりインタビューしながら、あの頃の自分に伝えたいこととは何か?を白状していただきますっ!
 
 さて、前置きが長くなりましたが、記念すべき第1回目に登場するのは⁉
こちら!!
 

「ボク」が澤村大輔でございます

【澤村大輔プロフィール】
*所 属  ルートインジャパン株式会社 法務室
*入社年  2016年4月 新卒入社(31歳)
*出身地  大阪府
*特 技  バスケット・水泳

―本日は宜しくお願いいたします。難しいことは聞かないので安心してくださいね(笑)では、簡単な自己紹介として現在の職務などのプロフィールを教えてください。

  はい。入社は2016年4月で入社9年目に入りました。現在は法務室に所属したばかりで、今は法律の勉強をしながら契約書を作成するといった業務にあたっています。
 入社してからの経歴をお話しますと、まず福井県のホテルルートイン敦賀駅前に配属、そして石川県の七尾駅東、次に滋賀県の東近江八日市駅前、そして彦根のホテル勤務を経て、最後は京都亀岡駅前の開業責任者と店舗責任者に着任し、現在の法務室に至ります。 

期待も不安がいっぱい詰まった初めての配属ホテル


―入社8年間でたくさんのホテルを経験していると思いますが
  すべて北陸地区内での異動だったんですが、当時の北陸地区って結構広いんですよ。東近江八日市駅前で初めて店舗責任者のマネージャーになってから京都亀岡駅前まで店舗責任者を経験しました。
 
―入社何年目に店舗責任者になったんですか?
 
入社5年目に入った時ですね。
 
―目指していた店舗責任者にもなり、順当にキャリアを重ねていますね。
では、9年前に遡ります。澤村さんの就職戦線はどんな状況でしたか?
 
 9年前って、いわゆる就職氷河期っていうのが明けてすぐくらいだったんじゃないかな。私の周りでも「内定が取れない」っという人は多くなかったし、むちゃくちゃ厳しかったという感じじゃなかった。なんていうか、ものすごく就活がしやすい時期としにくい時代のはざまだったんじゃないかと思いますね。

出典:時事ドットコム【図解・社会】平成を振り返る、2015年10大ニュース

—なるほど。では、澤村さんの就職活動を振り返っていただきましょうか
  私の就職活動は異色だったかなって思ってて・・・。実は大学3年生くらいの時から心理カウンセラーになりたいって思ってた時期がありました。
 人の心に寄り添うような仕事につきたいという思いがあって、ゼミの先生からも「向いてる」って言われたのもきっかけですね。
心理カウンセラーって、要は人の弱い部分に寄り添う仕事だと思ったので
まずは自分が人生のどん底を経験しなければならないって考えてました。
だから就職活動はしないで東京に出てアルバイト生活をしようと、そんな考えでいました。
 
―どん底を味わいたいって・・・。ご両親は心配されたのでは?
  うちの親もちょっと変わっているというか、やりたいようにやりなさいっていう、こどもを束縛しない親なんです。
「いいじゃないか!」
って感じで、反対されることはなかったです。
 それで、自分がどこから手を付けたかというと、自分の軸が
「人から信頼を得られる仕事」
においていて、これは最後までブレずに徹底してました。自分の性格が一直線なところがあって、ずっと一つだけのことだけを見てしまうタイプなんですよ。

一途!

 ―信頼って、どんな業界でも必要なことだと思いますが。
  答えになっているかわからないんですが・・・。もちろん、いろんな場面で信頼は必要ですが、私の中で信頼をどんな言葉で置き換えられるか、目に見える形で分かりやすいのは何かって考えたときに、それは「お金」って思ったんです。
 人に寄り添って、人から信頼される仕事って、カウンセラーのほかに何があるかと考えた結果、お金=金融業界だと思って的を絞りました。
 大きなお金を預かるっていうことは、それだけお客様からの信頼を得ることが必要だと、自分の中でロジックを持って目指して就活したんですが、箸にも棒にもかからずに全滅でした・・・。

―全滅とは、なかなか厳しいスタートでしたね。
 上手くいかなくてモチベーションは下がりました。でも、そんな時に、母の知り合いにカウンセラーをされている方がいて、その方が所属している外資の保険会社のお話を聞く機会があって、社会人経験が3年以上ないと採用されないと知って・・・。やっぱり就職しなくちゃとギアが上がりました。
 ほかの業界も視野に入れようと思って、信頼がより求められるの業種は何かと私なりに考えたときに、思い浮かんだのは接客、ホテル業界でした。
そして、真っ先に出会ったのがルートインホテルズだったんです。
 
―そういう流れだったんですね。数ある接客の中で宿泊業に決めた理由は?
 人と関わる接客業ってたくさんありますが、ホテルってお客様が気を抜いてお休みになる場所なので、そのホテルスタッフに対して信頼がなければ誰も来ない、そういう仕事だと思ったんです。

 それに、私はあっちここっちもと同時にできるタイプではないし、もちろんスタートも遅いし、焦らなきゃいけなかったんだろうけど、自分としては焦りはなくて、ひとつひとつ順番に(笑)
 とりあえずルートインにいってみようって。これはもう言葉で理由は説明できなくて、運命なんじゃないかって感じにトントントンと進んで、ホテル業を見据えて動き出して最初の1社目で内定をいただきました。

 私は学生時代からずっと大阪で、そこから出たことが無くて、まずはとりあえずは大阪から出たいと(笑)
 この思いが強くて、ルートインホテルズは、北海道だろうが石垣島だろうが日本全国に店舗がある。行きたいところに希望を出せる。さらに若くてもホテルの責任者になれるチャンスがあることにも凄く惹かれました。

私の就活に終止符を打った、運命唯一の内定先がこちら

―自分の生き方に、ルートインの事業マップがマッチした感じ?
  そうです。元々が心理カウンセラーになりたいっていう思いがあったので、いろんな地域や様々なホテルに勤務することで、たくさんの価値観や考えに触れることができるんだって。これはすごく魅力的でした。
自分の生き方として、定年まで一つのホテル、同じ場所で働くっていうのは無いなって思っていたので、若くても役職に就けるっていうことより、これが一番の魅力でしたね。
 
—最近は、異動を希望しない人が多くなってきていますが、澤村さんは日本全国に行きたがりってことね(笑)
 私はそうです。私の中では、それがあったからこそ続けているといっても過言ではないと思っています。
 その中で、本当に自分の人生を変えてくれたって思える、5人の尊敬する人に出会えたんです。そして、行く先々の店舗で出会った先輩や後輩も含めて「すげえな」って思える人もたくさんいました。そんな出会いがあったからこそ、続けてきたのかなと思います。
 だから、転勤や異動したくないっていう人に言うんですけど
「(大阪弁で)交通費も引っ越し代も出してくれんねんで。異動したら手当もつくんやで。北海道にも石垣にも行けんねんで。こんないいことあるか?逆になんで嫌なん?」って(笑)

自分を変えた5人の皆さま、澤村は元気です👍

 —(笑)
 もちろん、不安もあるとは思うんですが
「新しいところに行ってたくさんの人と出会えることを楽しめよ!」
ともよく言うんです。僕はその価値観を持ちながらこの会社にいるので転勤は断らないですね。
 
―じゃあ、今も新店舗ができるとソワソワしちゃうとか?
そうです、そうです(笑)

澤村がソワソワする全国のホテルマップ

 
―では、そんなこんなで無事に内定となり、入社した時期のお話を伺いたいのですが、入社式、新入社員研修はどうでしたか? 
 同期が120名くらいだったんですが、実はすごく人見知りで・・・。
内定をもらった時期も遅かったので、内定者同志との交流も持てなかったから、まったく話すことができない中でのスタートでした。

社会人デビューは菅平高原の入社式から

  ―心理カウンセラーを目指してるのに人見知り??
 大勢の中が苦手なんだと思うんですが、仕事なのか、プライベートなのかの認識がないとうまく立ち回れなくて・・・。
 特に何人かでグループを作って、急に「さあ、なんかしゃべって」みたいな場面だと、どうしたもんかという感じになってしまうんです。見た目もこんな感じで真顔なんで、とっつきにくい感じだから、それも相まって相手もどう接していいかっていう雰囲気になってしまう。なれない人との食事の席だと、15分に1回くらい席を立つ、みたいな(笑)
 
―でも、ゼミの先生に向いてるって言われたのよね?
 結構、人のことは見てるんですよ。その人が覚えてないことまでも覚えてるタイプで、ある人が、自分のことを語っているときに
「いや、こういうところもあるよね」って言える。
それに、研修でこのテーマについて議論しなさいってなると、ガンガン仕切るし、ガンガン話せる。「話をする」っていう場面だったら何でも話せる反面、テーマや共通するものがないフリートークだと苦手なんです。

 でも、勇気を振り絞ったのが、研修初日の夜。寝泊まりする同期6人と同じ部屋で、みんなが探り探りの雰囲気が漂っていて、それで何か話をしなきゃって考えて「自分の彼女について話そう」(笑)
男って単純なのですごく盛り上がって打ち解けた。

ー男子も女子も恋バナ最強(笑)
 
研修はしんどくても、部屋に帰ると、こんなことがあってねって話すのが楽しみで研修も頑張れた。
 思い出すのは研修最終日。それぞれの名刺にメッセージを書いて交換したんですが「あの話(恋バナです)がなければこの部屋はこんなにも仲良くならなかったと思う」って書いてくれた同期もいました。
 
―恋バナで、実は自分の彼女の話でのろけたかったとか?
 その話のオチを用意してました(笑)
実はこれまで彼女がいたことがなくって、みんなで彼女の話で盛り上がった最後に
「じゃあ、大輔はどうやねん」
って聞かれたときに
「俺は・・・もうすぐできる予定」
って答えるっていうオチを用意してました(笑)ウケたと思います。
 
 以前の私は、実は周りからいじられるのがすごく嫌だったんですが、大学のゼミに入って「受け入れて返す」っていう技術を掴んだんです。
だから、「彼女がいたことがない」っていうことをネタにして自分をオチにする・・・つまり腹を割るって、コミュニケーションでは大事です(笑)
 
―大学で学んだこと、生きてますね(笑)
 入社してから、周りのスタッフに「澤村さんって何考えてるかわからんよね」っていう言葉は無かったと思います。全部自分のことを話します。
こちらから腹を割って自分を曝け出して、相手に自分を知ってもらえるし、安心してもらえる。

2016年入社春 泣いて笑って励ましあって絆が生まれた研修終了後の歓喜の図

 
―そんな澤村さんに、同僚から「澤村さんって○○だよね」って言われることってありますか?
 今年の4月に法務室に異動する時、京都亀岡駅前のチーフが、法務室の課長にメールを送ったそうなんですが「店舗で起こった問題に対して、すべて自分のことのように考え、親身になって対応してくれる亀岡の大黒柱でした」って書いてあったそうなんです。
物事に親身になってくれる人って、思ってもらえてたのかなって思います。
 
―伝わっていたんだと思いますよ。
 さて、ここで少し時間軸を戻して、入社した当時の仕事はどうでしたか?

 入社して4か月後くらいに、当時の上司が異動になるっていう最後のミーティングで、その上司から「澤村、今月からハウス担当な」って指名されたことがあって。
「聞いてません」「いや言ってないし」ていう会話になるくらい突然でした。客室清掃をされるハウスキーパーさんを纏めたりする業務で、それが最初の担当業務だったと思います。
 いつも意識していたのは、しっかり話を聞こうってことです。自分は新入社員であるけれど、社員として動けることは動こう、マネージャーに言えることは全部言おうって決めて、ハウスキーパーさんの話を聞いて、それをホテル業務に反映させていくっていうことを常に意識してましたね。

—新人時代は失敗も多い時期ですが、忘れられないエピソードといったら? 
 遅番に入っていた凄く忙しい日、たしか満室だったと思うんですが、ようやくナイト担当への引継ぎのタイミングを待つだけになって、今日も無事終わった・・・っていう気分に浸っていると、お客様がチェックインにお越しになり、私が対応しました。
 漏れなくチェックインの手続きが終わったと思ったら・・・
「特典のクオカードは?」って言われて、あ~やってもうたと。
 お詫びしてクオカードをお渡ししたんですが、そのお客様が「これ、俺が言わんかったらどうするつもりやった?ネコババするつもりやったろ」って、なかなか許していただけなくて。
 お詫びしてもその繰り返しで1時間。マネージャーに対応していただいて何とか終わったんですが、入社半年の忘れられない失敗です。業務にも少し慣れた時期でもあり、気を抜いた瞬間に起こしてしまった、自分にとっての初めてのクレームだったと思います。
 
―では、嬉しかったことや自分の中の成功体験はどうですか?
 1年目に勤務していた敦賀駅前は、近くに火力発電や原発の関係者にご利用いただいていて、何年も前から決まった期間に長期滞在される作業員の方が多いホテルなんです。
 その長期の作業期間が終わって、明日チェックアウトっていうお客様にお手紙をいただいたり「本当に成長したね」っていうお言葉をいただいたり、お食事にお誘いいただくこともありました。
お客様から認めていただけたってことが、凄くうれしかったですね。自信にもなりました。
 

打ち合わせシーンからの・・・
リクエストに応えて、ヘルメットでシュートポーズ・・・「キメッ!」

ー反対に、辛いなって思ったことは?
 私は仕事の覚えが決して早い方ではなく、当時の夜勤スタッフは仕事に厳しい方で、それがその時の自分にはちょっと怖くて(笑)
 でも、最後には「仕事、早くなったな」って言ってもらえました。
 それから、店舗責任者になった時は、自分の不甲斐なさに落ち込んだり、うまくいかないこともあったり、涙することも多かったんですが、その時の上司である重見(しげみ)地区支配人に相談すると、目の前の結果よりも
自分が努力していることや立ち向かっている姿勢を見てくれていて、自分を認めてくれてるっていう言葉もちゃんと伝えていただきました。
そのおかげで今があるんです。
 
―お話を伺っていて感じるのは、人との関わりが自分を作ってきたということなのかと・・・。 
 そうですね。私がこの会社で続けてこられたのは、やっぱり「人」だなって。先ほどもお話しましたが、自分の人生を変えたって思える出会いが5人います。
 一人目は、やっぱり当時配属された地区でお世話になった小松総支配人はじめ、重見地区支配人、小倉チーフ、宮島チーフ、山中チーフの5人。
 あの時、この出会いが無かったら辞めていたかもしれません。心を掴まれるというか、凄いな、かっこいいなって、私もこうなりたいって思える人ばかりです。
責任者を目指すぞって強く思わせてもらえたのも大きかったです。やっぱり、自分にとっては「人」ですね。
 
―人を語る時の熱量が凄いですね。色々お話聞かせていただいてありがとうございます。
では、最後にお聞きします。この企画の肝なのですが、今まで語っていただいた、あの頃の澤村大輔に伝えたいことってなんでしょうか?

 持論なんですけど、人は自分も含めて悪いところって目がいくし、凄くよく見えるんですよね。でも、自分も相手もいいところを見て、接して、この人凄いなって思えるかが大事だと。そうすれば、人を頼ることもできるし、自分も自信を持って前に進める、そう伝えてあげたいなって思います。
 
 この気持ちさえあれば、当時の私は今の自分にたどり着けるんじゃないかなって思います。あとは、ご覧の通り、入社してから20Kg太ったので(笑)勘弁してくれ、いいかげんにしろと。
 これまで、ホテルで出会ったたくさんの人に育ててもらったという思いが強いので、法務室という業務を通じて、今度は皆さんの力になりたいと。
そうなったと思ってもらえるようになろうと思っています。 

同期と8年越しに法務室で再会


色々なお話を伺って参りましたが、企画の〆と参りましょう
「あの頃のボクに伝えたいこと」とは ——
澤村大輔!Come on!

I have something tell to me !

「どれだけ辛くても、逃げ出したいって思う時でも、必ず誰かが見ていてくれるよ。頼れる人は必ず近くにいるぞ」

「食べ過ぎに気をつけろ」


**********************************取材後記

記念すべき初回なので、ビデオメッセージもお付けいたしました♬
お話し好きを自認しているだけあって、澤村さん曰く
「1つ聞かれたら10返す」
のまんまのインタビューでした💦
澤村さん、ありがとうございました!

次回をお楽しみに!
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note編集部