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おせぢ



おせぢですが、おいしかったです。


さて大好評、肺がカビたストーリーの第2話なんです。


そもそもですね、普通は肺にカビなんて生えないんですよ。

カビの菌は空気中にウヨウヨ舞っている訳で、そんなもん吸い込んだって普通はカビなんて生えないんです。


人体の抵抗力って本来相当なオームの法則で電磁力が左手なんですよ。

そんな事態にならないんです。


しかしですよ?

私って前回の入院は結核だったじゃないですか。

結核って発症すると肺の細胞を壊しまくって空洞を作るんです。


実はその空洞って菌への耐性が落ちるんですよ。


結核で空いた空洞はカビが生えやすくなるんです、それで私の肺にカビが生えちゃったんです。

しかもですよ?

普通は肺にカビが生えたって幹部の一部をカットすればキットカットらしいんです。


だけど前回の最後を読みました?

私の肺って全体が胸膜に癒着しちゃってるらしいんです。

患部を取るには肺を引っぺがす必要があるテッカマンのペガスなんです、肋骨を取って手術する必要があるそうなんです、大手術になりそうなんです。


何故に肺が癒着してしまったのか。

この原因が息子アタック胸膜炎なんですねえ。

最初の入院で肺と胸膜がくっついてしまったんですねえ。


つまり息子アタック胸膜炎で肺全体が癒着して手術が困難になった上に肺結核で穴が空き、そこにカビが巣作りした訳なんですよ。

なんでしょう、このスーパーコンボ。


普通、あり得なくなくありません?

2歳児のアタックで入院した挙句に結核となって肺にカビが生えるとか意味不明じゃなかったりありません?

それが私の一身で起きてしまったんです。


これがレアと言わずに何をレアと言うのでしょう、手術の書類に署名しました、手術の末に命を失ってもオールオッケーとサインしました。

もう万事オッケーでバンジージャンプも飛びます。


当時の生還報告にコメントして下さった方々には青函連絡船に乗り凍えそうなカモメ見つめ泣いていましたが、ありがとうございます。

この場で怨霊じゃなかった御礼申し上げます。


ほら、やっぱり終わらなかったじゃないですか。

全然話が進んでないじゃないですか、これじゃあ先が思いやられるじゃないですか。



【 次回予告 】



昨日の夜、全てを失くして抗酸菌の雨に濡れていた。

今日の昼、命を的に夢買う薬を追っていた。

明日の朝、ちゃちな病棟とちっぽけな病室が、瓦礫の街に菌を蒔く。

結核病棟は感染症予防法が作ったパンドラの箱。

病気を問わなきゃ何でもある。


次回「手術」


明後日、そんな先の事はわからない。



押すなよ!絶対に押すなよ!!