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自分の道を歩く

綺麗な道を進む

かつて私が就職した時、友達が私に言った。「すごく綺麗な道を真っ直ぐ進んでるね。」自分がなんと答えたか覚えていない。良い高校に入り、良い大学に入り、そこそこ人気のある安定した会社に入ったので、まあそうかもしれないなと思った。友達の言葉は嫌味ではなく賞賛だったが、特に嬉しくはなかった。あれから10年以上が経った。今は「すごく綺麗な道を真っ直ぐ進んでる」とは全く思わない。

ふわふわしている

人生という名の双六のコマを順調に進めている人が羨ましい。私は今、しっかり働いてきちんと税金を納めている。犯罪をしているわけでもなく、必要以上に人に迷惑をかけているわけでもない。けれど結婚、出産をしていない。仕事における境遇に納得いかず、いい年をして自由を求めて迷走している。やるべきことをやっていない上に、地に足がついていない大人になってしまったような気がする。

振り返ると愛おしい

いきいきと働く友人や育児に奔走する友人のことを考えると、置いていかれているような気がして辛くなるときもある。そんなときは、自分が歩いてきた道について思いを馳せる。最初はレールが引かれていたが、次第にでこぼこして歩きにくい道になった。悩みながら苦しみながらぐにゃぐにゃと歩いてきた。失敗や後悔は数え切れないほどある。だけど私にとってはかけがえのない道だ。

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