わんころ
私のわんころはいつも私を無視する
家族の誰かと帰宅すると私を素通りして彼らに飛びつく
尻尾をちんぎれるくらいに振って
これでもかってくらい笑いながら
しばらく家を留守にして久しぶりに帰宅した時に頭を撫でようとしたら手に小さな穴が空いた
普通に泣いた
唸り声をあげるわんころは諦めて絆創膏を貼った
わんころは家族と喧嘩しているといつも怒って止めに入る
怒られるのはいつも私
他の誰でもなく、私
きっと舐められてる、カーストが100軍くらいなんだ、そうに違いない
悲しくて泣いてる時
慰めて欲しいのに呼んでも振り向きもしない
目ですら開いてくれない
諦めずにつついていると鬱陶しかったのか立ち去ってしまった
そんなわんころを諦めてゲームに熱中していると
お尻に何かがぶつかってきた
非常に邪魔である
角度がずれると攻撃がうまく決まらないのだが
押し返しても退かないどころか寄りかかってくる
ゲームを止めて見てみるとわんころが寝ていた
思い返せば
ご飯を食べてる時、テレビを見てる時、いつも私の側で寝ていた
お尻アタックをして
私が構って欲しい時にはドライなくせに
意外とツンデレなわんころ
そんなところが大好き
大好きなんだ
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