金の糸 銀の針

金の糸と銀の針で

恋を繋ぎ止める

少しの風でも儚く揺れて

いずれは　ちぎれて行きそうで

怖くて焦って手元が滲む

裁縫は得意じゃないの

針で何度も指を刺すから

かろうじて繋げたけれど

いつも何だか一方通行だ

私の心は金の糸

恋に波打ちながらしがみつく

あなたの好きな金の色

けれどもあなたはまるで銀の針

私の心をチクチクと刺して

痛みと血のあとが点々と残る

思えばいつもそうだった

風が吹いてまた恋が滲んでいく

今度こそどこかへ飛んで行きそうだ