![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/73207815/rectangle_large_type_2_c13193fb39aa968db4381fc7bd393308.jpg?width=1200)
ラーサとヤーサのお話シリーズ絵本「ミロとシャスヤーと雨の国」その28
カエルのミロは少し目を開けて、
ささやくように言いました。
「シャスヤー、こんな遠くまで来させてしまってごめん。
今なら君一人で引き返せばなんとか、
水と食べ物は村までもつよ。
大変だろうけど、来た道を戻ってくれるね。」
シャスヤーは泣きながら、
残りが少なくなってきた水袋の水で、
手ぬぐいをぬらすと、ミロをそっと包みました。
「シャスヤー、ダメだよ。
もう、水を使わないで。」
シャスヤーは一言も声にすることはできませんでした。
続く
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/73245702/picture_pc_88f3c3107c8adfdb46efd8842024d618.jpg?width=1200)
戸張碧月
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?