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【京都光華女子大学 高井小織 #01】共感できる人がいて、知識も身につけて、受け入れられるようになっていく。

こんにちは。小野寺です。

このnoteは片耳が聞こえない15才、
中学三年生の君へ贈るメッセージです。

今回は大学の先生にお話を伺いました。

言語聴覚士(げんごちょうかくし)を
知っていますか?

言葉を使って話すこと、聞くこと、
口を使って食べることが難しい人の
サポートをする国家資格です。

高井先生は、大学で言語聴覚士を
育てる先生をしています。

その前は中学校の難聴学級で
先生もしていました。

両耳・片耳が聞こえない中学生と
たくさん接してきた高井先生は、
君と同じように片耳が聞こえません。

だから、きっと君の悩みにも
寄り添えると思います。

それでは、高井先生の
インタビューをどうぞ!


■片耳難聴で悩む人、悩まない人の違いって?


――― 高井先生は、大学で教える前は中学校でも先生をされていましたよね。


はい。中学校では26年勤め、
主に難聴学級の担任をしていました。

難聴学級には補聴器や人工内耳を
つけている子たちがいましたが、

片耳の難聴で言うと、難聴学級ではない
通常のクラスに時々いましたね。

小学校から中学校への申し送りや、
保護者から直接教えてもらったり、

「あれっ?」と思って私の方で
気がつく場合もあります。

やっぱり私も片耳難聴ですから、
多くの人が気づかない子でも
私は気づくことがあるんですね。


――― 片耳が聞こえないことを、周りに明かしている子もいましたか。


「自己開示」というんですけども、
中には気軽に話す子もいますし、
絶対に誰にも知られたくない子もいます。

あとはタイミングによって、
「どうってことないや」っていう
自分の中で小さい問題のときもあるし、

逆になにか悩みがあるときは
片耳難聴がすごく大きな問題と
感じるときもあるんですよね。

特に思春期って気持ちの
上げ下げが激しい時期ですから、

テストの点数が良かったり
ラブレターをもらったら
「どんなもんだい!」
みたいなときもあるし(笑)、

逆にニキビが一つできたぐらいで
ドーンと落ち込むときもある。

ですから先生側としては、
そのキャラクターなり
周りの友人関係を見ながら、

こちらから話しかけるときに
話題にすべきかどうかは
その子その子で判断していました。


■進路の選択に影響する?


――― 片耳難聴の子たちの進路について、思い出深いことはありますか。


一時期、中学校の教員をしながら
言語聴覚士の資格をとる専門学校でも
教えていたんですね。

そしたらその専門学校に、中学校のとき
片耳難聴だった生徒がいたんですよ(笑)

「あんたどうしたん?」って聞いたら、
片耳難聴で耳のことに興味がわいて、
仕事につなげたいと思ったって。

そうやって客観的に自分のことを
見れるようになったとき、

その片耳とうまく付き合いながら
やっていけると良いですよね。


――― 高井先生はいま大学で言語聴覚士の育成をされていますが、片耳難聴の生徒はいますか。


これがね、類は友を呼ぶじゃないですけど
一学年30~40人の言語聴覚コースに
5人ぐらいいることもあるんですよ(笑)

この間、片耳難聴の子らと女子会を
したんですけどね。女子大ですので。

部屋を用意して「どこに座る?」から
会話が始まるんですけど、そういう
あるある話が楽しいんですよね(笑)

そのとき小耳症の子がいて、
耳たぶが反対側に比べて少し小さいから

髪で隠してきたけど、その女子会の後で「やっぱりピアス開けよー」
って言っててね。

そうやって共感できる人がいて、
知識も身につけていって、

だんだん受け入れられるように
なっていくんだと思います。


(続きは明日公開!お楽しみに!)


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