<第15回>書き続けるためには『探す』こと【文章の書き方入門講座】
1.文章を書き続けるには
こんにちは。
戦略マスター頼朝です。
かなり久しぶりの投稿になりました。
皆様はお元気でしょうか?
私の方は去年の10月1日から教育業界に復帰して、これまで色々とドタバタしながらも、周りの方のご協力をいただきながら新しい職場に慣れてきました。
冬期講習も終わり、また、新しい会社の業務にもだいぶ慣れてきましたので、ようやくまた文章を書いてみたいと思えるくらいに余裕が出てきました。
思えば、時間的にも体力的にも、そして、何よりも心の余裕がないと、文章を書き続けるのはなかなか難しいものですね。
そのため、Twitter (X)の名言と本の紹介ポストは毎日欠かさず続けて来られたものの(それでも従来の半分の投稿数に減らしました)、noteへの記事投稿は半年くらい疎かになってしまっておりました。苦笑
でも、また書いてみたいと思えるようになったのは、文章を書くことが持つ様々なメリットを自分自身が感じているからだと思います。
(このメリットについてはまた別の機会に記事として書くつもりです。)
せっかく、文章を書くことに何かしらのメリットを感じていて、しかも、とにかく書いてみたいという素敵な気持ちがあるなら、書き続けられないのはもったいない気がしますよね。
noteはともかく(笑)、Twitter (X)で2022年5月21日の復活依頼、毎日欠かさずポストし続けてきましたので(1万8000件余り)、私なりの経験を共有できればと思います。
そこで、今回は「文章を書き続けるにはどうしたらいいんだろう?」という素朴な疑問への自分なりの解決策を考えてみたいと思います。
2.作文・小論文指導の現場で遭遇すること
日頃、中高生の生徒さんたちに作文や小論文指導をしていますと、少なからぬ子が最初はペンが止まります。
原因としては様々ありますが、一番大きなものは「何(題材)を書けばいいのかが分からない!」にあります。
テーマ(お題)を与えても、自分自身では何を題材に議論を展開していけば良いのかが、最初は分からない子が多いのです。
そのために、指導者の私の方から、生徒さんにテーマに関する色々な質問をして、インタビュー形式で、その子の中に本来ある題材を掘り起こしていきます。
私との対話の中で、生徒さん自身が気づかなかったものに気づくことが多く、私からも「そのネタ(題材)、文章に使えるじゃん!」とアドバイスすることもよくあります。
そうです、私はインタビューの形式を取りながら、その子自身の中に眠っている題材を「探している」のです。
そして、私と生徒さんが共同作業で見つけた、文章に書けるネタの一つ一つをカードに書いていきます。
言わば、まずは題材集めのネタ帳作りをしていくのです。
ちなみに、ネタ探しの具体的なやり方については、以前に書いた下記の記事で詳しくご紹介していますので(↓)、ご興味がある方はぜひ読んでみてください。
書くべきネタ(題材)が集まれば、後は構成(文章の組み立て)を考えて、執筆し、推敲するだけです。
どんなに腕の良いフランス料理のシェフでも、食材がなければ、腕の振るいようがありませんね。
文章を書き続けるのもそれと同じで、机に座ってパソコンの前にいるだけでは、なかなか文章が思い浮かんでこないものです。
ですから、まずは書くべきネタ(題材)を「探すこと」こそが、文章を書き続けるためのスタートラインになるんだろうと思っています。
私は新聞記者さんではありませんが、このネタ探しの旅のことを「取材」と言っています。
文章を書いてみたい気持ちはあるのに、「何を書いたらいいのかが分からない」とモヤモヤしていても、ずっとその場にいたところで何も始まりません。
私も久しぶりの投稿なので偉そうなことは言えませんが(笑)、取材活動という行動を起こさなければ、ずっとモヤモヤな気持ちが続いていたと思います。
そう言えば、私の生徒さんの一人の中3女子が、高校へ提出する志望理由書に書くネタがなくて、もはや諦めモードになっていました。
具体的には、「どうしてその学校に入りたいのか?」についての具体的な理由付けが、ありきたりすぎなものしか思い浮かばず、悩んでいたのです。
その子からすると、実はもともとの第一志望校ではない学校だったので、その学校の魅力の取材がそもそも十分なものではありませんでした。
それでは当然ながら、志望理由書をうまく書こうと思ってもペンが止まってしまいますね。
私からは、もう一度学校のホームページをよく見たり、その学校の在校生の兄弟や知り合いに話を聞いてみたり、学校の外からでも自分の目で観察してみたりするなど、その学校の「良いところ探し」をしてくるようにとアドバイスしました。
つまり、様々な角度から「取材」して、自分から書くネタを探してくるようにと伝えたのです。
もちろん、私も彼女自身の中にまだ眠っているネタ探しのためにインタビューをしました。
幸い、とても素直な子であるため、ネタ探しの旅に出てくれました。
そうすると、どうでしょう?
次の機会に見せてくれた志望理由書は、以前よりも格段に具体性が増して、だいぶ良くなっているではありませんか。
3.大人にも共通する書き続けられるコツ
文章を書き続けられない時にネタ探しの旅に出ることは、小中高生だけでなく、私たち大人の場合にも大切なポイントだと思います。
文章を書き続けたい気持ちがあるなら、それはそれでとても素敵なことですので、後はどうやって文章を書き続けられるようになるかを考えていけば良いと思われます。
私自身は特にそうですが、机の上に座ったままでは、書くべきアイディアがなかなか浮かんできません。
逆に、何かしらの本を読んだことで書きたいネタが浮かんできたとか、散歩をしたり、人と話をしたり、動画を見たり、とにかく外界のものを見聞きすることで、それが触媒になって、文章に書きたい言葉がネタとして思い浮かんでくることが多いのです。
したがって、文章を書き続けるには、ネタが見つかるのを待つのではなく、「自分からネタを探しに行く(取材しに行く)」のが良いと思います。
この姿勢の副産物としては、自分にとって未経験な新しい事でも、取材だと思えば、意外と取り組んでみる気になれることです。
新しい経験をすれば、知識や考え方が更新されますし、何よりもそれまでの自分よりも世界が広がります。
ですから、「何か文章を書きたいなぁ」と思ったら、自分から取材しに行ってみることをお勧めします。
実は、今回久しぶりに記事を書いてみようと思ったのは、『人生の物語を書きたいあなたへ』(ビル・ローバック著)という素晴らしい本に触れたことがきっかけでした。↓
この中の一節に、ある教授が受講生のおばあさんに対して、「人生の秘訣はなんですか?」と尋ねる場面があります。
おばあさん曰く、「探すことよ」だそうです。
私はそもそも、自分が伝えたいメッセージをしっかり伝えられるような良い文章を書くためには、「まずはネタ探しとしての取材から」と生徒さんたちに教えてきましたので、このおばあさんのセリフには深く頷けました。
もちろん、作文や小論文指導の観点からの共感ではありましたが。
まだ読んでいらっしゃらない方で、エッセイなどの文章を書くことにご興味がある方にはお勧めの本です。
私と同じように、この本に触発を受けた方は、文章を書き続けるためのネタ探しの旅にどんどん打って出ましょう!
ネタは見つかるまで待つのではなく、自分から「探しに行く」ものですから。
4.これからの文章ライフ
文章を書き続けるための必要条件みたいなものについて、お伝えしたいことを書き終えましたので、今日はこの辺で終わりにしたいと思います。
また文章を書きたくなったら、こんな感じのエッセイ的なものを書いていければいいかなぁと思っています。
はたまた、論文指導講師の経験を活かして、小論文の書き方講座や、志望理由書・エントリーシートの書き方講座などの講座ものも書いてみたいですね。
そんな自由さ、ユルさがあるのも、noteという媒体の良いところだなぁと感じます。
本を読むこと、そして、文章を書くことが好きな方は、これから同好の士として一緒に頑張っていきたいですね。
もしよろしければ、スキやコメントをいただけたら嬉しいです。笑
それでは皆様、またお会いしましょう。
お元気でいらしてください。
戦略マスター頼朝
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