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第13回 曹操孟徳の名言〜家系にまつわるハンデを乗り越えて、三国志最大の英雄になった男【名言と本の紹介エッセイ】


「俺は、お前が命を張って守っただけの男になってみせる❗️」

横山光輝・三国志 曹操孟徳


自分の油断で敗戦を招き、忠臣である親衛隊長・悪来典韋を死なせてしまった曹操。

深い悔恨の中、前向きな姿勢を失わないところが彼の英雄たる所以か。

数々の失敗を繰り返して、英雄は真の英雄になっていく。


「負け惜しみで言っているのではない。
戦に負けてみるがいい。
敗れて初めて悟り得るものがあることを今知った。」

横山光輝・三国志    曹操孟徳


長期的に見ると、負けを知らないリーダーは実は弱い。

負けた時の悔しさ、痛み、這い上がるまでの苦労こそが、次の戦に勝つ優れたリーダーを育てる。


「そうだ、俺はこの風雲の中から生まれた男だ。前進を忘れてはならない。
常に勇気を持って打開するんだ❗️」

横山光輝・三国志 曹操


仕事も人生も楽な道ばかりではない。

目標が高いほど困難な上り坂の道となる。

すぐにうまくいかなくてもへこたれてはいられない。

頂上には絶景が広がっている。


「駿馬は年老いて馬屋に繋がれるようになっても、志は千里の彼方に馳せているものである。
それと同様に、信念を貫き通す男というものは、年老いても、やってやろうと若々しい気持ちを失わないものだ。」

三国志    曹操孟徳


身体は衰えても、精神力はいつまでもみずみずしさを保っていたい。😁💪


「機の熟さぬうちに事を行えば、かえって害を招く。
時機を待つのじゃ。」

横山光輝・三国志 曹操


決断は、遅いよりは早い方が良い。

しかし、物事にはタイミングというものがある。
急いては事を仕損ずるとも言う。

ベストタイミングの到来を辛抱強く待ち、時機が来たら一気呵成に攻めかかる。


「事業は、我がためより、他のためから、出発せよ。」

三国志 魏王・曹操


曹操と言えば、小説・三国志演義のせいで、残虐非道の暴君のようなイメージを持っている人が多いかもしれない。

しかし、近年の研究ではかなり有能な政治家であったという。

彼は、現代にも通じる経営哲学を語っている。


「この偉大な天と地の間に生まれ、男たるもの生きがいのある生命をつかまないでどうする。
そう曹操が曹操の生命を真につかむのはこれからよ。これからだぞ。」

横山光輝・三国志 曹操


せっかく両親から頂いたこの命、この世で燃やし尽くして死ななければもったいない。

世の為に何事かを成さん。


「そもそも英雄とは大志を抱き、どんな時にでも備えられる計を持ち、行ってはひるまず、時代に遅れず、天地の理を知り、万人の指揮に臨む者でなければならん。」

横山光輝・三国志    曹操


こんなご立派なことを語る曹操も、若い頃は数々の危機に陥った。

這い上がれたのは高い志を持っていたから。


「失敗の責任は主君に、成功の功績は家臣に。」

三国志 曹操孟徳

有名なリーダーの心得だが、これを実践できているリーダーは半分くらいかもしれない。

邪魔するのは自分自身のちっぽけなプライド。

余計なプライドを捨て去ると器は大きくなる。

他者を活かし、守れるリーダーに人はついていく。


「誠にその才あれば、弱いと雖も必ず強し(本当の才能を持っている者は、たとえ今は弱くとも必ず強くなっていくものだ。)」

三国志    曹操孟徳の軍師 荀彧


今は立場が弱そうな人を見ても、決して侮ってはいけない。

数年後には大人物になっているかもしれない。

能ある鷹は爪を隠しているもの。


「よろしい。天よ、我に百難を与えよ。
姦雄ならずとも必ず天下の一雄にはなってみせる❗️」

横山光輝・三国志 曹操孟徳


才気煥発な英雄も、最初から英雄であるわけではない。

天はいくつもの試練を英雄に与える。

心折れずに困難を乗り越え、自分が語った夢を現実化できた者が真の英雄になる。


「将が狼狽えれば
部下はますます浮き足立ちますぞ❗️」

横山光輝・三国志    曹操孟徳


スポーツでも会社でも、チームがピンチの時にメンバーたちは真っ先に誰の顔を見る?

それはリーダーの表情。

メンバーの動揺を抑えチームを立て直すために、リーダーはやせ我慢も必要。

狼狽えた姿を見せない。


何か困難な状況が起こった時に部下たちが真っ先に見るのは、リーダーの表情。

演技でもいいから、ピンチの時ほど泰然自若とした態度を貫こう。

リーダーの余裕がある態度を見て、部下たちも自然と落ち着きを取り戻すから。


「軍を動かすぞ❗️
世に無法あらば、それを殲滅し、
世が無法ならば、そこに法を作る❗️」

漫画・蒼天航路    曹操

優れたリーダーとは、混乱した世の中に法を打ち立て秩序をもたらす者。

法と秩序が確立するからこそ、社会的弱者も安心して生きていける世の中になる。

無法地帯に真の自由はない。


古典は役に立たない❓


孫正義、ビル・ゲイツ、ラリー・エリクソン、サッカー名監督・スコラーリ、曹操、武田信玄、徳川家康らが繰り返し精読した書は、「孫子」の兵法。

時代背景も環境も違うが
競争を生き抜くための原理・原則は不変。

自分の課題に当てはめる応用力を持てば、心の拠り所になる。


「(劉備に対して)あんたが曹操を上回る器かどうかはわからん。
しかし、私の兄弟としては、あんたはいついかなる時でも誇れる男だよ。
それだけで十分だと分かった。
それだけで天下に行こうじゃないか。」

漫画・蒼天航路  関羽


完璧なリーダーなどいない。

理念に共感できれば、一緒にやっていこうではないか。


「成功したければ、踏みならされた道を選ぶな。」

三国志 魏王・曹操孟徳


最初は人の真似から入るのが賢いと思うが、慣れてきたら自分の味を付け加えて人とは違う道を開拓したい。

人真似ばかりだと、いつまでたっても独自性は身に付かないだろう。

独自性こそがブランド価値を生み出す源になる。


「同じ天の下、互いに拠る地を求め、駆けずり回った男が招いている。
あの男が呼ぶから俺が征く❗️
俺と劉備は天の理を賭けて殺し合うのだ❗️」

漫画・蒼天航路 曹操


互いに認め合うライバルだからこそ、相手の考えることがよく分かっている関係性。

そんな好敵手に恵まれた人生は、実は幸せかも。


「天下国家のために兵を動かすならば、世間の人も認めましょう。
しかし私的感情で兵を動かせば、ただいたずらに世の中を混乱させるだけとみられます。」

横山光輝・三国志    曹操の家臣


リーダーが私的な感情で、権限を行使した場合にはチームは混乱する。

リーダーは個人的な感情を捨てるべし。


「ここで酒を飲み、愚痴をこぼしていたら世の中が変わるとでも言われるのですか?」

横山光輝・三国志 曹操


たまには仲間同士、居酒屋で会社の愚痴を言い合うのも良いだろう。

ただ、いつもそれだけでは何も変わらない。

昨日よりも今日、今日よりも明日を変えていくには、まずは日々の習慣から。


「前例の楽な部分ばかりを見て、今現在の困難を直視していない。」

三国志 曹操孟徳


軍事戦略でも企業戦略でも過去の成功・失敗事例を資料として研究するのは大切。

ただ、成功事例の場合は、「その人だから」成功できたということもある。

自分の強みを活かせそうな再現性のあるものを見分けよう。


「成功には、粘り強さより大切なものはない。
粘り強ければ、いかなる障害も越えられるから。」

三国志 曹操孟徳


希代の戦略・戦術家である曹操も、何回か手痛い敗戦を喫している。

その度に粘り強く立ち上がり、チャレンジを続けた。

努力が実り、最大の魏王国の王にまでなった。

粘り強さのお陰。


「民あっての国でございます。
民なければ、いかに領土を奪ってもそこからは何も生まれませぬ。」

横山光輝・三国志 曹操の部下


民あっての国という意識をきちんと持ち実践できている人にこそ、国家のリーダーになってほしい。

個人的な野望を叶えるために民を巻き込んだり犠牲にすべきではない。


「口に大義を唱えても、心に一致するものがなければ同志も同志ではない。」

横山光輝・三国志 曹操孟徳


口ではもっともらしいことを言っても、心は違うことを考えていて、行動も一致しなければ、信じるに足らない。

心を1つに、行動も共にできるか。

難事を乗り越えるには心強い仲間が欲しい。


「人間を善悪で区分けするなど愚かなことだ。
人間は魅力的か退屈かのどちらかである。」

詩人 オスカー・ワイルド


歴史人物で魅力あるパターンの1つに、善悪を超えたカッコ良さというものがある。

日本なら織田信長、イタリアならチェーザレ・ボルジア。
中国なら曹操孟徳。

悪の華とも言える。


「唯才有らば、是れを挙げよ。」

三国志・魏王 曹操孟徳


後漢末期は儒教の精神を曲解した風潮が蔓延していた。

見せかけだけの親孝行や善行などが流行った。

曹操はそんな虚飾にまみれたブランディングを剥ぎ取り、実を求めた。

そんな彼だからこそ最大の帝国を作り上げることができたのだろう。


「私は、いかなる逆境も好機に変える努力をした。」

三国志 魏王・曹操孟徳


逆境をなんとか乗り越えて、そこから教訓を得、次に活かせるか。

それとも、へこたれてそのまま諦めるか。

逆境を乗り越えるのは、かなり努力がいるし、辛いこと。

それでも、そこから得た教訓は多くの人々の役に立つ。


最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。

今回は、三国志最大の英雄である魏王・曹操孟徳の名言について取り上げてみました。

曹操と言えば、小説・三国志演義のせいで長らく悪役とされてきました。

劉備=良い人、曹操=悪い人という対立図式により、勧善懲悪的な視点で面白おかしく小説化されたのが三国志演義であり、現代まで続く曹操のイメージを作り上げました。

しかし、20世紀後半から曹操の再評価が始まり、実は名経営者であり、優秀な軍人・文化人でもあったと見直されています。

今回の名言と本の紹介エッセイでは、歴史上伝えられている曹操の言葉だけではなく、三国志演義をもとにした横山光輝氏の漫画の名台詞からも取り上げました。

また、曹操に関連するその他の漫画『蒼天航路』(個人的にはめちゃくちゃ好きな漫画です)や他の人物の名言も併せてご紹介しています。

やはり、三国志最大の英雄だけあって、曹操が語った言葉には尽きない魅力が溢れている気がします。

三国志演義をベースにしても、人に好かれるのは劉備かもしれませんが、格好いいのは曹操の方だと個人的には思っています。笑

今回の記事により、曹操の魅力が改めて読者の皆様に伝われば幸いです。

これからも、人生の困難や葛藤を乗り越えるのに力をくれる名言と本を紹介して参りたいと思いますので、共感して下さる方は応援していただけますとありがたいです。

それでは、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。


戦略マスター頼朝

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