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IT・AIは仕事を効率化する?それとも人間から仕事を奪う?【おもし論文】

「AIの発達によって、将来的に人間の仕事が奪われていくだろう。」

こんな話を聞いたことはありますか?


確かにITやAIの発達によって、ものすごいスピードで仕事の効率化が進んでいるとは思いますが、仕事自体を奪われてしまえば、私たち人間はどうやって生きていけばよいのでしょうか。


そこで今回ご紹介する論文はこちら。
IT・AIの進歩による仕事と働き方の変化-知識労働・感情労働・定型労働のマネジメントの展望-
(著:三輪卓己)


仕事を奪われないために…

この論文では、IT・AIが発展した社会において、3つの労働に分けて今後の展望を論じています。

AIに完全に仕事を奪われることはない、しかし働き方や雇用・育成の仕方は従来より変えていかなければなりません。


重宝される職種と価値が低下する職種

IT・AIの進歩によって様々なことが効率的に、また革新的に行えるようになりました。
そんな21世紀現在を「知識社会」と著者は論じています。

そして、そういった企業活動を行う上では、行動な思考力や創造性に基づく知識労働が重要になり、それに従事する知識労働者の確保や育成が重要であると述べられています。


職務にふさわしい感情にそって自分の感情を管理すべき仕事である感情労働も、この先重宝すると考えられています。
例えば、航空機の客室乗務員・看護師・介護士・教職員・テーマパークのキャスト等が該当します。


一方、創造的でない定型的な仕事やそれに従事する人の価値の低下が懸念されています。
コンビニやスーパー、アパレルショップなどでの無人のセルフレジも、もうずいぶん見慣れてきたのではないでしょうか。


3種の労働の今後についての考察

①知識労働者
成果や自律性をベースとした人的資源管理が必要

②感情労働者
低賃金や長時間労働、メンタルヘルス等に関する問題に焦点を当て、正当な社会的評価を得て適切な処遇を受けることが重要

③定型労働者
高い意欲をもって仕事に従事することは難しくなる可能性があり、知識労働者とは別の働き方を認め、異なる処遇やマネジメントを行うことが必要

これらが著者が今後について考察した内容です。


人間にしかできない仕事

問題解決を行うような知的な仕事・対人関係や状況適応能力が求められる仕事は、人間にしかできない仕事であると著者は述べています。

しかし、同時にITもAIも人間の仕事を補完することができるものであるが、特にAIは頭脳労働や知識い労働の一部を代替して行うことができることが注目されていることも述べています。


これから先、IT・AIは凄まじい勢いで進歩を続けていくと考えられます。
現時点では人間の補助的な立ち位置ではありますが、その立場が逆転する未来も否定はできないと筆者は思いました…。

AIと人間の立場が逆転した未来があるとしたら、どのような生活が待っているのでしょうか。


最後までお読みいただきありがとうございました。


参考文献

「IT・AIの進歩による仕事と働き方の変化-知識労働・感情労働・定型労働のマネジメントの展望-」
(著:三輪卓己)
ja (jst.go.jp)


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