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コッパ・イタリア ファイナル インテルvsユベントス 〜完成度の違い〜

コッパ・イタリア決勝
インテルvsユベントス 4-2

撃ち合いとなった。開始早々にインテルが先制。前半はインテルが優勢に試合を進めた。後半は,反撃に出たユベントスがあっという間に二得点で逆転。しかしインテルも押し込む中でチャンスを作り,PKで追いつき,PKで勝ち越し。最後はトドメを刺した。

インテルのビルドアップは多様
得意のビルドアップでは,さまざまな形を見せ前進し続けた。最終ラインにブロゾビッチが入ったり,この日はバレッラが降りてボールを引き出した。そして,チャルハノールは縦でボールを受けようとする。2トップも縦関係となり,ラウタロまたはジェコが降りて起点を作る。加えて,ブロゾビッチやシュクリニアルが意図的に高い位置を取り,自分に着いてるマークを動かしてスペースを空ける。また,高い位置を取ったところへのロングボールでセカンドを作り,拾う。インテルのビルドアップはやはり完成度が高い。

インテルのプレッシング
インテルは守備時は5-3-2で中盤ミドルゾーンセット。中盤3枚がスライドすることで対応する。中盤は、マンツーマン気味で対応し、2トップはユベントスのダブルボランチを消しながらセンターバックへプレスに出る。構造上、ユベントスのサイドバックは空く。そこへ出るのは基本、構えた状態であればバレッラ、チャルハノールがプレスに出ていく。

ユベントス
守備では、前から行くよりもある程度セットして構えた。ディバラはブロゾビッチ、ラビオはバレッラ、ザカリアはチャルハノールをマーク。ハイプレスは行わず、構える形で守備を構築した。ビルドアップでは、アレックスサンドロを高い位置に上げ、後ろを3枚にする場面も多く見られた。またラビオが降りてボールを引き出し、ザカリアは高い位置をとる。ユベントスはヴラホビッチ狙いのいつもの縦パスを通すことがあまりできず、カウンター狙いでの攻撃が主となった。

やはりユベントスは個の力、インテルは完成された組織

ユベントスは2得点をあっという間に奪い勝ち越した。2得点目は、個のクオリティを活かしたロングカウンターだった。ユベントスの狙いは常にこれだった。勝ち越してからは、残り20分以上あったが、守りに入った。これはユベントスのいつもの形である。ペナルティエリア前、もしくは中で弾き返す。そしてカウンター。ユベントスはこの戦い方で勝利してきた。対するインテルは、ディマルコを入れて攻撃人数を増やす。ペリシッチは個で打開し、クロスを供給し続けた。そこにディマルコが加わる。インテルは押し込み続け、結果的には2本のPK奪取。チームとしての完成度はセリエAトップだろう。

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