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リスクのとらえ方⑦リスク認知のパラドックス

寿命の延び
1960年当時の寿命は男性65.32歳、女性70.19歳だった。2018年になるとこれが男性81.25歳 女性87.32歳。 ずいぶんと寿命が延びている。この結果最近では長生きリスクが問題になったりしている。この要因は我々を取り巻く社会や環境から様々なリスクの総量が減少した結果と言えそうだ。

 100年前よりリスクは増加したと思う人が多い?

 ところが人間の意識は逆に考える傾向があって、たとえばある調査を見ると「100年前に比べて現在の社会生活や日常生活の危険性が増している」と思うかどうかを聞くと、半数を超える人がそう思うと答えたりしている。日本においてどうかと聞いても同様の回答傾向。

リスク認知のパラドックス

このような結果が出てくる要因はいくつか考えられるが、その一つが「リスク認知のパラドックス」という概念。
リスク認知のパラドックスというのは「ある重大なリスクが克服されるとそれよりもレベルが一段低いリスクを高く認知する傾向のこと」をいう。
これは人間の性向みたいなもので結構厄介なものだと思う。

そういえば、歴史上最も健康で、最も裕福で、最も長生きな我々がリスクにおびえている、というような主旨のことを書いている本がある。

ダン・ガードナー「リスクにあなたは騙される」ハヤカワ庫https://www.amazon.co.jp/リスクにあなたは騙される-数理を愉しむ-ダン・ガードナー/dp/415050413X/ref=sr_1_1?dchild=1&hvadid=335187720167&hvdev=c&jp-ad-ap=0&keywords=%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%81%AB%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%81%AF%E9%A8%99%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B&qid=1593700542&sr=8-1&tag=yahhyd-22

なかなか面白い本である。興味のある方はご覧ください。



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