Should I Stay or Should I Go
パリに来て、さらに数日が過ぎました。
食べる事も寝る事も、昼間に歩く事、夜の過ごし方も。
何となくですが慣れてきたんです。
初めての外国でしたから、初めは眠る事さえ少し不安だったですし、食べる事もいちいち僅かな不安と期待が交錯していました。
少しずつそれが薄れてきました。慣れてきたんです。
今思えば、それは旅のほんの最初。旅という言葉の範囲にすら入るかどうか怪しいくらいの段階の話での、、、
「慣れ」
だったんです。
それでも、なんて言いますかね。
そのままの生活を続ければ何となく、この外国で無事に過ごせるぞという安心感も出てきたんです。
もちろんそれなりに毎日刺激や発見はありました。
このままこの街にいて、もっとこの街を深く知るってのも魅力に感じ始めたのです。
だけども、僕は旅に来たのです。
旅は旅であるからして、何処かへ行かなくてはならない気がします。
少し話の論点はズレますが、実はこの悩みは間違えてるんです。
精力的に限られた時間を使って色んな所へ旅するのも、同じ場所でずっとぼんやり過ごすのも、同じように旅なのです。
本人が望むように思うように過ごせればそれで良いんです。
しかし、残念ながらその頃はまだ旅に恋する乙女のように、どこかカタチにこだわっていたので、悩んでしまいました。
次の国や都市へ行くのってどういうタイミングで決めたらいいんだろう?
そんな事を考えながら、いつものように昼間に市場をブラついていました。
その日はいつもと違って、飾り付けがされて音楽があちこちから聴こえて、賑やかでした。
これは今日はお祭りかなあ?なんて思っていると。
ドドーン!!パパ〜ン!!
一際大きく音楽が流れて、トレーラーに着飾った人や着ぐるみが踊りながら乗っています。
いわゆるパレードってヤツです!
田舎のパンクだった僕は、ディズニーランドのパレードも見た事がなかったので、とてもビックリしつつ見入ってました。
トレーラーは大きな絵画を載せていたり、花が大きく山になる程飾られていたり。
次から次へと趣向を凝らしたトレーラーが流れてきます。
結構幸せな気持ちでそれを眺めていると、さらに一際大きい音が、、いや、攻撃的な音が聞こえてきました。
おお!
女の子がボーカルの、初期パンク直系の格好をしたバンドがトレーラーの上で演奏しています。
パンクバンドだ!イエー!!カッコいいな。オリジナルかなこの曲!いいな!
ワクワクしながら聴き入っていると、ちょうど僕の前にトレーラーが来た時に、バンドは次の曲の演奏を始めました。
Should I Stay or Should I Go!!
おおおおおおおお!!
クラッシュのステイオアゴーです。
自分でもバンドでさんざんカバーしたこの曲。
俺、行くべきか居るべきか?
そう問いかけるこの曲に。
この時完全に頭にハンマーが振り下ろされました。
俺、行くべきか居るべきか?
その問いかけがあったら、自分はどうするか決めたから、必ず決めてる答えがあるから、だからここにいるんじゃないかよ俺。
次の日の朝、僕はでっかいバックパックを背負ってパリの国際駅に立ってたわけです。
さて、何処に行こうか。。ガシっと遠くに行こうかな。
ベネチア。
よく分からんけど、突然ピーンと来たぜ!
ベネチア行こう。
名前も知らないパンクバンドの演奏で、変わっていく旅があるってのも面白いです。
彼らは僕を知ることなんてないですが、僕は彼らを絶対に忘れません。
ROLLOVER MAGAZINE
https://rollover-magazine.wixsite.com/rollover-magazine
SHOP TABISORA-FOOLSGOLD YAHOO STORE
https://store.shopping.yahoo.co.jp/tabisora/
SHOP TABISORA-FOOLSGOLD
https://tabisora-foolsgold.jp
HIPPIES DYE
https://hippiesdye.thebase.in
HIPPIES DYE BLOG
https://blog.goo.ne.jp/rollover_2006
ROLLOVER RADIO CLUB
https://www.ameba.jp/home
ROLLOVER STUFF BLOG
https://ameblo.jp/rollover-blog/
ROLLOVER”Hello stranger” COLOMN
https://note.com/rollover
NDNQ BAND
https://reizirollover.wixsite.com/ndnq
13TH VINYL BAND
https://13thvinyl.wixsite.com/mysite
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?