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【前編】音楽を楽しむヒントは湯治にあった!?〜寅次郎の!音楽道(仮)〜

こんにちは!つい先日、『同担拒否』の意味を知りました、寅次郎です♪

私の担当を言うならば、音楽!ここでは、音楽に興味を持ってもらえるきっかけ作りをしていこうと考えています。ただし、同担拒否はしないで下さいね苦笑

【本日のテーマ】

【前編】『音楽を楽しむヒントは湯治にあった!?
〜知られざる湯治と音楽の世界〜』

===========【重要】===========
このテーマに則り、記事を前後編の二つに分けて投稿します。
前編は予備知識や音楽と湯治の関係性を整理しながらも深掘りした内容に、後編は湯治音楽(勝手に命名)を実際にご紹介していく体感型です。
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千と千尋 お風呂

記事の各項目ごとに『〜の湯』と温泉を意識した名前を付けており、湯巡りを楽しむような感覚で読んでもらえたらと思います。

今回ご用意した”湯”はこちら。

【前編】
①音楽とリラクゼーションの湯(かけ湯)

②湯治が与えてくれる健康効果の湯
③音楽と湯治の賢い付き合い方の湯

【後編】
④【メイン】湯治(湯治音楽)がもっと好きになる実践の湯
⑤湯上りのお食事処(温泉街のお食事・湯上り牛乳のお取り寄せについて)

⑥お土産コーナー(音楽湯治におすすめの機材・アイテムについて)
⑦音楽湯治のススメ(音楽の楽しめる温泉街ガイド)

『お風呂で音楽を聴くって、どうすれば出来るの??』と言う方は、次回投稿する『後編』にお風呂での音楽の楽しみ方を詳しくご紹介するので、そちらも是非お楽しみに♪

では、最初の湯から・・・

①音楽とリラクゼーションの湯(かけ湯)

こちらでは、音楽が人の体に与えるリラクゼーション効果について簡単に触れていきます。後ほどご紹介する”音楽を利用した湯治の効果”を実感しやすくなる”かけ湯”のような働きになるでしょう。
音楽が人の心に与えるリラクゼーション効果は既に科学でも証明されています

音楽を聞くことでどんな効果があるのかを研究している学者は、音楽は心を安らかにする「セロトニン」を分泌させることができると述べています。また、世界で一番リラックス効果があるといわれている「無重力」という楽曲を聞くと、心拍数・血圧・コルチゾール(ストレスホルモン)を下げてくれるという効果があることが科学的に証明されています。

中でも癒しの効果に特化したのが「ヒーリングミュージック」
「1/fゆらぎ(規則的な中にも不規則が混在しているゆらぎ)」と言う心を落ち着かせるメカニズムが隠されています。分かりやすい例を挙げると、川のせせらぎや鳥のさえずり、あとはモーツァルトの曲にもこのメカニズムが隠されています。

●夏目漱石と洋楽
実は、文豪・夏目漱石も音楽で心を癒していた者の一人で、彼は生涯で数十回は洋楽コンサートに出かけ心の滋養をしていただけでなく、自身の作品にもその影響を見せました。著書に出てくる登場人物の多くは音楽(または楽器)を嗜んでおり、漱石自身も私生活で洋楽について指南してもらうほど熱心でした。著書の中で漱石は、『楽器を壊(こぼ)つものは社会から音楽を奪ふ点に於て罪人である』とまで言いのけた程です。

こうしたことからも、音楽は人の心を癒す点に於いて切っても切り離せない存在であることは間違いありませんね。

湯治が与えてくれる健康効果の湯

千と千尋 建物

『そもそも湯治って何?』と言う方のためにも、簡単に湯治をご説明します。

湯治(とうじ)とは、温泉地に長期間(少なくとも一週間以上)滞留して特定の疾病の温泉療養を行う行為を言う。

日本では江戸時代に多くの人に親しまれておりましたが、現存している湯治場(湯治を目的に長期滞留する温泉地)は少ないと言われています。
湯治の本質は温泉に入ることで人間の自然治癒力や免疫力を高めることが目的で、医学的にもその効果は証明されています。
湯治のやり方としては・・・

1.かけ湯をする
2.  いきなり肩まで浸からずに半身浴から
3.  入浴後はなるべく温泉を流さない
4.  水分補給を忘れずに

現代では徐々に忘れられてしまっている湯治ですが、まだ湯治を堪能できる湯治場も存在するので後ほどご紹介していきます。現代病として生活習慣病などを抱える他、外で運動する人も減ってきている世の中ですので、自然治癒力や免疫力は今非常に大切なものなのではないでしょうか・・・!

③音楽と湯治の賢い付き合い方の湯

ここでは、音楽と湯治の関係性について触れると共に、音楽の効能・湯治の効能を十分に体感するにはどうしたら良いのか、そのヒントをご紹介していきます。

●湯もみ唄

湯もみ

温泉と音楽が直接的に関係している事例として、湯もみ唄が挙げられます。

「湯もみ」とは…
草津温泉の源泉は熱く、50℃近いものがほとんどで、そのまま入浴することはとてもできません。しかし温度を下げるために水を入れたのでは、温泉の効能が薄れてしまいます。そこで、熱い源泉の中に約180cmの板を入れて湯をもみ、入浴できるまでの一定の温度に下げる「湯もみ」が考え出されました。
・・・(中略)・・・
草津温泉を代表する民謡は、草津節(ドッコイショ)、草津湯もみ唄(ヨホホイ)、草津小唄(ヨイトサノサ)の3種類。
これを総じて湯もみ唄とされています。

湯もみ唄は、湯もみの際に調子を整えるために一斉に歌われるもので草津独特の風景と言えます。しかしながら、草津だけでなく全国的にも温泉街で親しまれる民謡があることから、「民謡」は温泉と音楽の関係性を紐解く上で重要な糸口であると言えます。

全国温泉街での民謡は後編でご紹介するのでお楽しみに!

●ベートーヴェンと湯治
湯治が音楽界に直接大きな影響を与えたケースをお話しします。

ベートーヴェン

このお話の主人公は、クラシック界の巨匠・ベートーヴェン。彼は、難聴で創作活動にも苦しでいた頃に、ウィーン郊外の温泉保養地「バーデン」に25年の間に15回以上も訪れたと言われ、慢性的な体調不良の緩和だけでなく作曲のインスピレーションのために足繁く通いました。

また、難聴で疲れ切っていたベートーヴェンは同じくウィーン郊外のハイリゲンシュタット(18世紀のウィーンっ子のスパ・リゾート、ただし今は温泉が枯れている)にも訪れ、そこでも変化が起きます。

滞在中の10月6日に、かの「遺書」を書くのだが、「今から自殺します」という遺書なのではない。病の苦しみからいっときは死と対峙したけれど、芸術が自分を思いとどまらせた、と彼は記している。「死よ、来るならいつでも来たまえ、私は敢然と迎えよう」という言葉からは、芸術とともに生きる覚悟を決めた男の、メラメラと燃える心の強さすら感じられる。

湯治が難聴に苦しむ彼を解放し、燃え上がらせ創作活動への熱意を取り戻させました。そして、彼は音楽界にさらなる功績を残し、音楽史に多大な影響を今なお与え続けています。湯治が音楽に大きく影響した代表例と言えます。ちなみに、リラクゼーション効果のある楽曲を生み出した音楽家とご紹介したモーツァトも湯治場に訪れており、不思議な関係性を感じます。

●温泉復古の大号令

温泉音楽

温泉と音楽がコラボレーションした興味深い例として「温泉復古の大号令」と言うものがあります。
日本の温泉文化をアップデートしていくべく企画されたフェス『音泉温楽』を開催するなど、イベントプロデューサーの鶴田宏和氏を筆頭に精力的に活動されています。温泉宿にDJブースなどを設け、「TOWA TEI​ 」「水曜日のカンパネラ」「七尾旅人」ら多数のアーティストが参加し、10年以上の歴史を誇り、温泉と音楽が交わる新たな湯治場となっています。

●お家での「音楽×お風呂」という楽しみ方
とは言っても、『すぐ温泉街には行けない!』と言う方がほとんどかも知れません。そんな方は、お家での「音楽×お風呂」という楽しみ方はいかがでしょうか。
実は、音楽に関してこんな調査結果が出ています。音楽を日頃聴いて癒されていると言う調査対象者にアンケートを行った結果、全体の6割が「一番音楽を聴くのは自宅でくつろぐ時」と答えました

これは音楽のリラクゼーション効果を高めるためだと考えられているのですが、誰もが家でくつろぐ「お風呂」であれば身も心も一層リラックス効果が期待出来るのではないでしょうか。
例えば、先ほどお話ししたヒーリングミュージックの中でも鳥のさえずりなどの「自然音」を活用すれば、自宅で露天風呂気分なんて・・・苦笑

いずれにしても、音楽とお風呂の相性が良いと言うのは間違いないでしょう!

●まとめ

いかがでしたでしょうか。湯治と音楽それぞれの効能・意外な関係性を知っていただけたと思います。

さて、次回は後編です!いよいよ体感型コーナーの登場!
これで、湯治と音楽をますます好きになっていただけたら嬉しいです♪
お楽しみに!

それでは、また次回お会いしましょう♪


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