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【ハトハト カラス ハト カラス】関口美術館 常設展 柳原義達の世界

葛西にある、関口美術館へ。
常設展 柳原義達の世界

柳原義達氏の【道標】シリーズの鳥たちに惹かれて調べていたら、都内でまとめて見ることができる場所を発見。
普段あまり伺うことのない駅の住宅街にスッと佇んでいた。(館内は写真NGのため、作品の参考までに国立近代と埼玉近代の常設所蔵品の道標、風の中の鴉の写真を掲載。)

柳原義達氏の道標シリーズを含め、60点ほど展示。
天井の高い空間にロフト的二階と、ひな壇型の展示台や床に作品が並べられている。
これがまた圧巻。
鳩は地面にいるしなんか合っていると思う。


埼玉県立近代美術館 玄関前
埼玉県立近代美術館 玄関前
国立近代美術館 所蔵
埼玉県立近代美術館 玄関前




鴉、鳩…それぞれ身近な鳥たちだからこその親近感、愛情を持った眼差しから作られた彫刻達。
硬質な素材の彫刻にも関わらず、今にも飛び立って行きそうな躍動感と鳥の軽さ。
写実でも抽象でもない様な、しかし「らしさ」がしっかりある鳥の足や嘴の表現に惹かれる。
そしてつぶらだが光を感じる鳥の眼差しの鋭さ優しさ。
良い。
いつまでも眺めていられる。

ロフトの様な二階には人体の作品とスケッチの展示が。彫刻家の描くラフスケッチもまた貴重で。人体の作品はどこかユーモラスで口元は少し微笑んでいる様に見える。
そしてぽつぽつした目。かわいい。

じっくりと見学していると、館長さんの関口さんが展示室へ来て声をかけて下さった。
柳原義達さんとのお話や、庭の展示スペースへ鳩の作品を移動させて青空の下で見せてくださり…作品を触らせて頂いたり。
大変贅沢な見学時間を作ってくださり感謝、感激です。
関口さんが今、頑張っている「東京をふるさとに」のお話も深く頷いてしまった。
私の住む地域は海は無いが、川や崖、竹藪や森、畑があり確実にこの地域の風景は子供達の故郷なわけで。「東京」という単語からはそういう部分がある事を意識や連想しない人も居るかもしれないけれど、「ふるさと、地元」なんですよね。
東京湾再生の話はなんだか勇気が湧いてくる。
私も私の場所で小さな事でも地域に関わる活動を続けていこう!と美術鑑賞教室のボランティア後に訪れたこの関口美術館で思ったのだった。

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