V-22 オスプレイ私見
サイクリング中、オスプレイが飛んでいたので、思わず感想を漏らしてしまいました。沖縄ではありません。関東地方の田舎です。
近所に基地があるわけでもないので、フラットな立場で簡潔に私見を述べようと思います。
まず、音です。これが、youtubeにUPした動画ではわからないと思うのですが、UH-60のような、よく飛んでる普通の?軍用ヘリと比較すると、お腹にズンズン響く音です。
すぐに「オスプレイだ」とわかります。音でなく、空気を伝わる『振動』が特徴的なので、わかるのです。
音量としての”デシベル”という単位で表現できないのですね。どちらかと言うと”震度”に近い。
1機ではなく、動画では2機編隊なので、特にそう思うかもしれません。
しかし、「すごい振動だ」と思ったものの、嫌な感情はありませんでした。
なぜなら、このときは災害があった時期なので、僕はその対応で飛行していると考えたからです。
オスプレイには『未亡人製造機』という異名があるとのこと。
また『軍用機としては事故率が低い』とも。
つまり、事故率が低いが、輸送機なので多くの人員を乗せていることから、一度の事故での被害者が多い、ということ。
さらに、『オスプレイの騒音がうるさい』、いやいや『オスプレイは最大75dBしか発生しない』。
などなど……何かと対立意見が多いように思います。
冒頭で、僕は沖縄などの基地問題とは縁遠い、フラットな立場での私見と書きました。
つまり、公共の必要性があるなら、多少うるさくても嫌な感情は無いのです。
『公共の必要性があるなら』です。
動画を撮影したときは、災害があった時期なので、うるさいと思うどころか、頑張れ!という感じ。抑え目のトーンで話しているのでわかりにくいのですが、気持ちとしては「がんばってくれているな」という感謝がありました。
つまり、災害のように、公共の必要性がわかりやすく住民に届けば、反対意見は減少するはず。『住民の』です。住民でない反対意見は思想的なものを感じます。つまりその人たちにとってオスプレイは基地反対の象徴、アイコンになってしまっている、ということ。
それは本質的でないので、ここでは論じません。”オスプレイについて”の、フラットな私見ですので。
さて、災害以外の『公共の必要性』とはなんでしょうか?
もちろん、オスプレイの本来の目的である、軍事です。
しかし、これは機密性が高く、『公共の必要性』について、住民へ説明の幅が極端に狭くなります。しかも、作戦であればオスプレイだけではなく、陸海軍(自衛隊)を含めた総合的な動きを説明しなければなりません。
もちろん、日本の自衛隊単独での作戦は限られるので、米軍の動きも説明しなければならず、それは現実的ではないように思います。
訓練についての説明も困難です。
どのような飛行ルートで訓練するかを公表すれば、作戦の企図が他国にバレてしまい、有事の際、自国が不利になります。
ここで、僕の思い出話なのですが、中校生のころ授業を受けていたとき、突然ジェット機の爆音がして驚きました。
すると、しばらくして、校長先生の校内放送がありました。
「今、自衛隊から連絡がありました。内容は、『諸君の勉学の邪魔をして大変申し訳ありません』というものです」
これを聞いた僕たちは納得していました。家族も納得していたように思います。
実話です。以前、自衛隊は本当にこのような対応をしていました。
もちろん、飛行区域の学校関連、役所、企業などに連絡するのは大変だったと思います。でも、その当時はやってました。
自衛隊からも政府からも『何の訓練(もしくは作戦)をしていたか』の説明はありません。
ただ、『邪魔をしてごめんなさい』があるのです。
中学生でも、軍事の素人でも”軍事の機密性”は理解できます。
だから、事後、どのような言葉で、どのような対応をするのかが『公共の必要性』を具体的に説明する以上に、大切になるわけです。
そうでなければ、住民と自衛隊(軍)の気持ちが離れる一方となり、住民側は「オスプレイうるさい」、自衛隊は「いやいや75dBしか出てませんよ」というように、平行線を辿り、問題解決は遠のくばかりとなります。
くどいようですが、住民”以外”の思想的、政治的な動きに関しては論じていません。
まとめます。
・軍事に関して、住民の気持ちの問題をケアする事後の行動が普段から必要。
・災害であれば説明できるので、災害が収束した後に可能な限り説明すべき。
個人的に追加したいのは、
・以前は騒音時の連絡が事後、自衛隊からあったのに、今は無いのはなぜ?
という感じでしょうか。
いろいろなネットで数値を調べるより、実際に経験すると、反対賛成という単純な考えでなく『オスプレイ』という存在に対する考察を深められます。
その”考察”を胸にした一人一人の想いこそが、日本を良い方向に導くものと思われてならないのです。
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