チョコの小説を書いているので、美味しいチョコを食べてみる。
チョコの小説を書いているからには、いろんなチョコを食べてみたい。それで高価なチョコも臆せず買ってみることにしている。その流れで、「やってはいけないこと」をしてしまった、久々に。
この「やってはいけないこと」は、やったあとにちょっと後悔する。そしてちょっとだけ、困る。
とても後悔してとても困るのなら、やってはいけないと守れるのだが、その反動が、ちょっと、なのでついついやってしまう。
先日、とても美味しいチョコを入手した。『DEMEL』さんのソリッドチョコ猫ラベル(milk)。
10センチ四方の小箱に入って1944円。つまり1800円の消費税だ。とても高価だが、その価格に見合う美味しさだった。猫の舌をモチーフにした形状で、つまんだ1枚を前歯にくわえてパリンと割ると、まずそこで風味が広がる。薄いので舌の上ですぐ溶けるが、そこで本格的に風味が広がる。
そのDEMELさんはいいのだが、問題は他のチョコが家にあったことだ。それはコンビニに売っている大手菓子メーカーのチョコだ。ぼくはそれと、食べ比べてしまった。
これは、「やってはいけないこと」だ。廉価の方がとても不味く感じ、そのあと食べられなくなってしまうからだ。ぼくは他の食材でこれをやって、その食材の廉価物が食べられなくなってしまった経験を持っていた。
やはりチョコでも、明確な差が出た。コンビニは最近では選択肢が広がり、100円のチョコだけでなくそこそこ高価なチョコも売っている。買ってあったチョコも100円程度のものではなく、コンビニで売っているものとしては高い一品だった。
しかしDEMELのチョコと食べ比べたら、格段に落ちた。不味かったのではない。コンビニの方は、チョコの味がしなかったのだ。
なにか、板切れを食べているような感じだった。それも妙にかさついた……。
これはマズいと思った。味がではない、やった行為がだ。これがきっかけとなってコンビニチョコがのどを通らなくなったら厄介だ。DEMEL級のチョコは近所でパッと買えるものではないし、また買えたとしても価格が価格だ。チョコは食べたいけどめったに食べられない、という状況に陥ってしまう。チョコでそうなったら、とてもつらい。
味が分かる、というのは一種の成長だろうが、成長して得しないこともあるのだ。
ぼくはこれをしたあと、高いチョコは、それだけで、それも少量食べようと自身に誓った。
いただいたサポートは、今後書く小説の取材費や資料購入に充てたいと思います。もちろん、それだけ、というわけにはなかなかいきませんが……^_^;