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バイクって楽しいよね・・・

そうなんです。この世にバイクほど楽しい乗り物はない、そう思っている僕のようなバイク信者にとってはこれ以上の楽しさはないのです。
ただ、遊園地ではしゃぐような楽しさとか、仲間との大騒ぎが楽しいとか、スポーツやゲームの楽しさとか、そういう楽しさでは決してありません。

バイクが生き物のように思える瞬間
例えば整備に少しばかり手を抜いたために、ギリギリガリガリと音を立てて僕に訴えてくる
まるで痛いとか苦しいとか言っているみたいに

でもきちんと整備してやると、さっきまでの同じマシンとは思えないように元気に走ってくれたり

なんだかね、バイクが機械であることに間違いはないんだけど、愛車というよりは愛玩動物的な一面があったりします
だから長く乗れば乗るほど愛着も湧くし、可愛く思えたりする、そんな楽しさもあります。

もう一つの楽しさは、いかにも操縦している的な感じでしょうか。
ほんの少しアクセルワークを変えた
僅かに体重移動をしてみた
クラッチの微妙なつながり加減を早くしたり遅くしたり
リアブレーキのあて方具合でコーナーリング中の車体の挙動を制御する
色んな方法で色んな操作でバイクを思い描いている通りに走らせようとすることが、「運転する」のではなく「操っている」とか「操縦している」と言って良いのだと思えます。
決して100%ではないですけど、自分の思い通りの走りに少しでも近づけようとして、また別の方法を試してみたりします。
その繰り返しで気が付くと、以前より少し上手になったと実感することもできます。
こんなことのできる乗り物、バイクしかないんですよね。

風を切って走る
走りながら空も見えるし木々の緑も視界いっぱいに広がる
標高の高いところを走りながら、突然空気がひんやりして違う空気のエリアに入ったことが体でわかる
そうやって数時間走って目的地の河原に着き、お湯を沸かしてコーヒーを入れる
テントを張ったら拾ってきた枯れ枝に火をつけて、粗末な料理をする
「コーヒーも料理も、一流のお店より美味いかもしれない」
とさえ思えてきます。
車や電車で行くキャンプと違って、何故かわからないけどバイクで行く自然の中の自分は本当の意味で自然の中に溶け込んでいるような気がしてきます。
恐らくですが、車も電車もバスも、自然の空気にはあまり触れないし、視界の中に入ってくるのは常に車内の様子で、外を見ても窓枠の大きさの車外の様子だけですもんね。
もちろん、バイク以外で行くキャンプを否定するつもりなんてさらさらありません。
バイクで行く山や川、海という自然の中は、一味も二味も違うなと思うのです。
やっぱりバイクが良いんです。

「バイクは危ないから乗らない方が良いよ」
いろんな人達からそういう言葉を言われてきました。
そうなんです。バイクは危ない乗り物です。
なにしろ空気中に体全体をむき出しのままあんなスピードで走って、操作や運転を間違えれば路面に叩きつけられたり他の車に激突したり、酷ければ自分のバイクが転倒した自分の体の上に落ちてくることだってあります。
これをお世辞にも「安全です」なんて、僕には言えません。
だからこそ、命に直結するからこそ、乗る時は真剣に本気で乗ります。
バイクに乗る事に命を懸けるのではなく、命を守る運転や操作をするのです。
そのために、どれほど真剣に神経を研ぎ澄ましていることか・・・
 タイヤがどのように路面に接地しているのか
 エンジンの回転数はどのくらいか
 ブレーキの利き具合はどうか
 アクセルをもう少し開けるべきか現状維持か
 どのラインを走れば落ち葉を避けることができるか石ころを踏まずにすむか
 もう少しリーンインでコーナーリングすべきか、リーンウィズのままか
こういう様々な事をほんの僅かな短い時間に判断して操作しているのです。
こんなふうに全神経を走ることに使っていると、ある種のランナーハイのような状態になることもあります。
こんな高い集中力、日常生活の中にはほぼ皆無です。
車を運転している時でさえ、ここまで真剣に運転しているかと聞かれれば「はい」とは言えないのが正直なところです。
これこそがバイクの楽しさの根本にある、僕はそう考えています。

バイク好きにとってバイクは楽しいです。
バイクほど楽しい乗り物はこの世にありません。
それがバイク信者なのかもしれません。


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