第55話 最近、復讐モノをよく見かけます

ボクが最近好きになりつつある悪役令嬢の作品は、始まりがほぼ決まっている。

「君との婚約を解消する!!」

王子らしき人物が左手をパーにして、高らかに宣言する。
もちろん右手は新たなお嬢を抱いて。
素晴らしい演出だ。

そして最近、やたら目にするようになってきた復讐モノにおいても始まりが悪役令嬢モノに似ている。

「君をパーティから追放する!!」

パーティのリーダーがこれまた左手をパーにして、高らかに宣言する。
そしてパーティの他のメンバーもプププと主人公をあざけ笑う。
たまに1人だけ主人公を心配するような素振りを見せる女性もいるが、いまいち抜けている。

そんな主人公が別のパーティに移った途端、よいしょとばかりに担ぎ込む。
もうずっと胴上げされているような状態で大活躍する。

「んなわけあるかい!!」

と突っ込みたくとも、面白くてついつい先を読んじまう。

その一方で、主人公を追放したパーティは

「あれ?おかしいな?」

と転落人生を歩み始める。
主人公に歩み寄ろうとするも時すでに遅し。
底なし沼へどんどん落ちていく…といった感じだ。

他にも、ごりっごりに復讐するのも好きだ。
悪役の阿鼻叫喚がたまらない。

ボクはこの復讐モノを好んで読んでいるようだ。
薄々気づいていたのだが…どうやら性格が悪いらしい。
(↑この文章前にも書いた気がする)

思えば、半沢直樹も復讐が入っていた。
「倍返し」なんて言葉も流行ったくらいだ。
もちろんめっちゃ読んだし、めっちゃ観た。

「復讐は何も生まない」

とよく言うが、

「復讐モノはざまぁを生む」

と言っていいかもしれない。
復讐モノ万歳だ!!


そんな復讐モノを読んでいて、感心するのは復讐だけじゃないことだ。
復讐もするけど、他のストーリーもある。
復讐と他のストーリーが上手く織りなしていることだ。
読者が求めているものをちゃんと分かってくれている。
だから飽きないのだ。

「また復讐モノかぁ」

とか言いながら、ボクはこれからもノリノリで読んでしまうのだろう…きっと。


ちなみに、そんな復讐モノの流行に乗っかろうと必死に考えている。
世の中やっぱ復讐だよ、復讐。
……全然思い浮かばないんだけどね(笑)

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