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映画「夜明けのすべて」を見て、わたしでも誰かの背中をさすってあげられるかもと思えた新宿の夜

自分の心と身体のことなのに、自分が1番わからない。感情のコントロールもうまくできない。

そんなときに、そっと寄り添ってくれる人がひとりでもいたら、ちょっとだけ気持ちが救われますよね。

瀬尾まいこさん原作の映画「夜明けのすべて」は、他者を想いやるとはどうゆうことなのか、をやさしく説いてくれました。

PMS(月経前症候群)のせいで月に1度イライラを抑えられなくなる藤沢さんは、会社の同僚・山添くんのある行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。転職してきたばかりなのにやる気がなさそうに見える山添くんだったが、そんな彼もまた、パニック障害を抱え生きがいも気力も失っていた。やがて2人は、自分の症状は改善されなくても相手を助けることはできるのではないかと考えるようになる。

本作のあらすじより


普通そうに見える人も、みんな何かしらの深い悩みや傷と言えるものを抱えているのかも知れない。そんな複雑なモノを抱えながらでも、相手の負担は軽くすることができる。自分と関わる人にほんの少しだけ優しさを分け合うことで、救われている人たちがたくさんいる。

とても心が温まる映画でした。

誰かひとりでも自分のことを気にかけて、少しでも理解してくれる人がいれば、細々とでも強く前向きに生きていける時、ありますよね。

わたしも過去にどうしても自分の体調がコントロールできない時期があって、もう、絶望感でいっぱいだったんです。その時に支えになったのは、ちょっとしたきっかけで出会った人からの言葉だったことを今でも覚えています。

案外、家族や友達だからこそ自分のつらさや弱みを見せたくないときってありませんか。

ほどよい距離感だからこその寄り添い方がある。救われることがある。そんな当時のことを思い出させてくれました。

わたしも過去に人から救われたことを恩送りできるよう、誰かの背中をさすってあげられる人でありたいです。

普段は原作を読んだ後に実写化の映画は見ないことが多いのですが、このnoteをみて、小説とは違った「夜明けのすべて」を見たくなってしまって。テアトル新宿で映画を見た後に、感想を書き綴ってみました。
(テアトル新宿のレトロでコンパクト、それでいて素敵な雰囲気の映画館、この映画を観るのにとっても最高の場所でした。)


映画にも小説、どちらにも良さがあって希望とあたたかい光を感じられる素敵な作品です。

小説では主人公達が抱える悩みや心情の描写がより繊細に書かれていると感じました。映画と内容が異なる部分もあるので、答え合わせをするように、違いをたのしみながら、ぜひ小説も読んで欲しいです。

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