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子供はデジタルリテラシーをどうやって身につけるのか?

我が家の緊急事態

体が強く風邪をひくこともない長女が熱がある言い出した。終業式を控え、今年は皆勤賞だと喜んでいた矢先のことである。嫌な予感は的中し、彼女は陽性、家族は濃厚接触者として自宅内でしばらく過ごすことを余儀なくされた。

とはいっても、狭い家である。最悪のシナリオとして家族全員に広がる事態が頭をよぎった。そんな中、小学3年生の長女が面白いアイディアを提案してくれた。

家族を長女・妻と長男・私という3グループに分けて家庭内でZOOMをつなぐという方法である。接触を避けながらも、体調が悪くなった時、お腹が空いた時、何か必要な時、またお互いの状況を確認するために別々の場所で常時接続の状態にした。さらに長女は、外に出られず「つまんない」と叫ぶ弟のために、画面共有機能で音楽を流してくれたり、ホワイトボード機能で楽しい絵を書いてあげたりしている。誰かに教えられたわけではないようだが、幼児期からそろタッチでIpadに慣れ親しんでいた彼女にとってアプリの機能を理解し、活用することはたやすいことのようだった。

一時はどうなるかと思った家族の生活も家庭内オンラインコミュニケーションが意外に上手く機能し、落ち着きを取り戻しつつある。

ただ、唯一不満なのは、一家の大黒柱であるはずの私に割り当てられたスペースがなぜか物置だったことであるが、それはまた別の話である。。

デジタルリテラシーの重要性とICT活用実態

デジタル機器や機能の活用ができる「デジタルリテラシー」の重要性は2030年の教育においても学びの中核的基盤としてOECD ラーニングコンパスで言及されている。

職業人の観点からも、ここ数年で、様々なハード機器・ソフトウェアが導入され、活用の可否が業務の生産性に大きく影響するのを感じている。学ぶ上でも働く上でもデジタルリテラシーが必須であるのは間違いない。

ここに興味深い調査がある。GIGAスクール構想により一人一台端末が活用できる状況になった。その導入期において小学校低学年の日常的な活用実態を明らかにする趣旨であるが、ICTスキル、活用に関する意識の観点からポジティブな結果が見られたようだ。

1人1台端末導入期における小学校低学年の日常的な活用に関する実態
https://www.jstage.jst.go.jp/article/esae/4/0/4_1/_pdf

・日常的な学習ツールとして、教師の指導以上に操作方法に習熟し、多様な  活用方法が展開されたことが確認できた。

・児童のICTスキルは活用実態に関連し、先行研究と比較して高いことが確認できた。

この調査やわが子の様子からすると、デジタルリテラシーを育むには、幼少期から身近に端末やタブレットを用意し、学びのツールとして利用するように促すことだと考えている。

私自身も親として最初はデジタル依存や特に視力への影響を懸念して、タブレット学習に否定的な部分もあった。Ipadでそろタッチを学習する上でも、デジタル機器を使う上での懸念もあったのは事実である。

しかし、今思うに、タブレットを使う時間の制限等、適切な管理さえすれば、得るものの方が圧倒的に大きい。

長女の場合、そろタッチでの学習を通して、暗算力の習得はもちろんのこと、デジタル機器や機能の活用する最初の一歩を踏み出せたのは彼女が今後学び、働く上で大きな収穫となったと信じている。


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