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日帰り東京、夢を見つけた。

帰りは最悪だった。
何がかは分からないけど、不愉快な気持ちが残りながら羽田空港に向かっていた。


「東京に来ないか?」
インスタで知り合った方に将来についての相談に乗ってもらっていた。
東京に行ったらフリーランスについて教えてくれるらしい。

私は酷く拒絶した。
1人で遠くに行ったことも無いし家族に許されるはずがない。
それが真っ先に思い浮かんだ。

それでも何故か『なんとしてでも行きたい。』と思った。
私は騙されているのかもしれない。
結果がどうであれ、何か得れるものはあるのではないか、と。

私はバイトをしていない分際でありながらも、すぐに飛行機のチケットを2万円で買った。


まず最初に嬉しかったことは1人で飛行機に乗れたこと。
チケットの取り方からチェックインの仕方、搭乗の仕方までわからなかったけど、無事に乗れた。
それだけでもう、喜びに満ちていた。

約束していた場所に着く。
対談は始まったけど、なんだかぎこちない。
「誰に教えてもらいに来たんですか?」
そう聞かれたから、「貴方です。」と答えた。
そしたら、半分冗談で半分怒って帰りだそうとする。

その後には「俺はプロで、貴方は初心者。初心者がプロに「教えてください。」ってなんかね?」と言われる。
確かに。私が引っかかっていたのはそこだと思う。

そんな流れがあって、一応教えてはもらったけどぎこちなく帰ることになった。

訳が分からなかった。
帰り道はずっと自分の失態について考えていた。
私の聞き間違えで誤解をうんでしまったのか、私の話し方がまずかったのか、今でもわからない。

私は昔から天然だと言われる。
この日にも言われたのが「天然ですね。」だった。
私はadhd傾向があって、でもグレーゾーンだから言い張ることはできない。
周りと違ってても生きなくちゃいけない。
ずっと自分の生きる場所を探している。
そのために今日は来たのだと実感した。

最悪だったけど、これではっきりした。
ずっと自分を責めていたけど、初対面の人にすぐにカッとなって帰ろうとするのもどうかしてる。
自分のことをプロと言うのも、返事に困るようなことを言うのも。
そんな傲慢な人間にだけはなりたくない。

最悪な一日だったけど、その分得たものは多かった。
1人で挑戦する勇気が自分にはあると気付けた。
相手の気持ちを知ろうとする想像力のある人と一緒に過ごす人生を送りたい。
そして、やっぱり私はwebデザイナーになりたい。

帰った後すぐにまたsnsで知り合った人と電話をし、この人なら信頼できると感じ取れて弟子にしてもらってwebデザインの勉強をしている。

昔の周りの言いなりになっていた自分に伝えたい。
自分の人生を自分で決めることがこんなに楽しいだなんて知らなかったよ。

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