ベストセラーとロングセラー
書店をぶらぶらしていると、
「SNSで話題沸騰中!」
「○○氏絶賛!」
「発行部数○万部突破!」
といったようなポップとともに平積みにされている本をよく見かけます。
最近はこんな本が流行っているのか~なんて思いながら、ついつい手に取ってしまいますよね。
いわゆる''ベストセラー''の部類に入る本たちでしょうか。
時勢を反映しているものもあったりして、どれも面白そうで目移りします。
このような本のうち、その後も継続して売れ続けるものはいったいどれくらいあるのでしょうか。
個人的な体感では、本当にひと握りな気がします。
数十冊に一冊くらい。
もしかするともっと少ないかも?
一世を風靡した作品でも、数年もすれば
「あぁ、そういえば少し前にはやったよね」
程度の認識に落ち込んでいることも珍しくありません。
出版不況が叫ばれる中で、一時的な流行にとどまらず、長く愛され続ける作品を生み出すことの難しさがよく分かります。
そんなことを考えていると、改めてロングセラー作品の重さを実感します。
時代の波に揉まれ、時間の風に晒され続けてもなお人々の心に残り続けたもの。
「今と昔とでは状況が違う。
ロングセラーと言われる作品でも、
仮に今発表されていれば鳴かず飛ばずで終わったかもしれない。」
そう言われればそうですが、それもその作品が持つ運であり、宿命なのかもしれません。
長い時間を生き抜いてきたものの中にしか宿らない''重み''や''真実''があり、それが人々の心を惹きつける核となっている気がします。
ベストセラーにはない、ロングセラーだけの魅力。
友人や知り合いのお子さんに絵本をプレゼントするとき、必ず一冊目はロングセラー作品を選ぶようにしています。
面白味や意外性はないけれど、幼い子に安心して読み聞かせてあげられる。
それが、ロングセラーの魅力の一つだと思うから。
王道には王道の良さがある。
私も、小さなものでいいから、王道を生み出せるようになりたいな。
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