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同じ日はもうこない

スナップ写真が好き。

スタジオやってるしそもそも商業カメラマンだから写真を造る(ポーズとかスタイリングとか)ことも好きだけど、自分ではどうしようもない偶然を待ったり出会ったりするスナップに強く惹かれる。

光や構図を考えて待つ。
探す。

その時間が愛おしい。

撮った写真を見返しながら、そこに写っている人に思いを馳せることもとても楽しい。
どうしてこの日この場所にいたのか、この瞬間何を思っていたのか。
それぞれに生活があり、その時を生きているという不思議。

子供の頃からそういうことを考えていた。
住宅街のひとつひとつの家に、それぞれ違う人がいて、そこで暮らしていること。
夕方の窓の明かりの向こうのこと。

人が生きているってどういうことなのかな、なんてこともよく考えた。
もちろん死ぬってことについても。


写真には時に思いがけないものが写っている時もある。
背景としてしか捉えていなかったもの(人)に強い興味を抱くと、そこにまたストーリーが生まれる。

(ストーリーはそもそもあるものだけれども)

全ては無限。


令和の時代になって、withコロナなんていう新しいこれからが始まって、街は様変わりした。
スナップもかつてのようなものはもう撮れない。

今日と言う日は二度と来ないなんてことはそもそも当たり前だったし、だからこそのスナップだったのだけれどね。

でも、まさかこんな風に「二度と戻れない」日が来るなんて思ってなかったよ。


まだ写真を撮りに街に出ることはできてない。
心の整理もできてない。

この新しい世界にもう少し美しさを感じられるようになったら・・・
その時は街に出て、新しいスナップ写真を撮ってみようと思う。


ロコ


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