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岩手県岩手町というメッセージ性

たまたま立ち寄ったセブンイレブンで、横目に面白そうな缶ビールを売っているのが目に入った。どうもセブンイレブンのプライベートブランドのようだ。缶に大きく漢字で「岩手県岩手町」という文字の塊が大きく前面に。漢字だけのゴシック太文字は強烈にアテンションを引かれた。以下、ビジネスフレームのAIDMAモデルで僕の購買に至るプロセスを。その購買判断にかけた時間は1、2秒だったと思う。

 
ATTENTION

今回、パンを買いに立ち寄っただけなのだが、たまたま目に入った「岩手県岩手町」の文字が塊として目に入ってきてその漢字の持つ力感に反応して立ち止まった。ちなみに商品は目線の高さのやや下に陳列してあったから偶然視界に入った。
 
INTEREST

次に目に入ったのがデーンと構える農家のじいちゃんの絵とも写真ともつかないアナログな描写。誰だ、このじいちゃんは?いかにも頑固そうなじいちゃんが自信の表情で。その左上には30代と思しき若い男性の絵が。それぞれに手書きのサインが添えられている。白・金ベースの淡白なカラーベースだが、それとは対照的になんだか人間臭そうなストーリー性を感じる。お、確かに「三浦さん親子のホップ畑から」と帯が入っている。持論だが、素人の持つパワーはある意味玄人以上のものがある。

DESIRE

背後には緑色のホップとホップ畑と思われる絵が。ホップを見たことがない自分にはキャベツ畑に見えたのだが、この違和感もさらなる関心を喚起したかもしれない。この時点で半分以上は購買の決断をしていた。しかしセブンもうまいよな。ここのところ地ビールの流れが来ているから、一見地ビールと錯覚させるかのようなこのビジュアルとパッケージ。
 

MEMORY

岩手県は過去に数度出張した程度だが、水と空気と人がいいという印象があり、その過去の記憶が潜在意識下で呼び覚まされ、さらにプラスの追い討ちに。これが北海道だと当たり前すぎて、サブカルな自分はこのプロセス前で購入ストップしていた気がする。そう考えると地方、田舎の人々は地域の何かがエッジとなってブレークする可能性は沢山あると思う。メモリーまで到達すると、味への期待感も勝手に膨らませつつあった。この辺りは記憶との連動とはいえ瞬時の判断で、大脳が動いている感覚は無かった。
 

ACTION

今回の企画はダブルブランディングになっていて製造元がサッポロビールで、販売がセブンアイということも分かり、サッポロなら味は間違いないだろう、ウンウン、、、イオン系のプライベートブランドなら値段も安いのでは?、ヨシヨシ、、、と勝手に1人で納得し、ロング缶を手に取りレジへ。多分マーケターの仕掛けた通りに引っ掛かった典型的なおバカ消費者だな、と苦笑しつつ勘定した。

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