STEAM教育の開発2~参考にすべき洋書STEM BY DESIGN
“STEM BY DESIGN”はAnne Jollyが2016年に出版した書籍であり,同名のウェブサイトからはSTEM教育の具体的に実践を含む豊富な情報が発信されている。
本書で示されているSTEM教育が生徒たちに必要な7つの理由を次に示す。
① STEM教育の授業は重要な科学や数学の概念を深く理解させるのを助ける
② 生徒たちはイノベーティブなクリティカルシンキングができるようになり,多角的・論理的な判断ができる
③ 生徒たちは問題解決へのアプローチの仕方を学ぶエンジニアリングデザインプロセスとは,問題の定義→研究→想像→計画→創造→試験と評価→再設計→伝達→問題の定義…
④ 生徒たちは倫理観や社会的良心を発達させる
⑤ 生徒たちはよいコラボレーション技術を発達させる
⑥ 生徒たちはより技術的なリテラシーを高める
⑦ 生徒たちはSTEM教育の授業が将来のキャリアに開いていることを理解する
また,STEM教育プログラムの8つの規範を次のように示している。
① エンジニアリングデザインプロセスは,科学,数学,技術を統合する
② 科学や数学の内容は,各学年に適切なレベルのものを適用する
③ 生徒たちは実世界の問題を解決することや,工学的な課題に挑戦することに焦点をあてる。
④ 生徒たちはチームで,計画→設計→プロトタイプの創造→製作→試験→評価→改良することに取り組む
⑤ 生徒たちはそのチャレンジをまとめ,結果を説明するために,多様なコミュニケーションアプローチを用いる
⑥ 教師は生徒たちの調査活動において,質問型で生徒中心型のファシリテートを行う
⑦ 失敗はデザインプロセスにおける自然な部分であり,それを改良して成功に導く不可欠なプロセスとみなす
⑧ 生徒たちはSTEM分野のキャリアや生活への適用を紹介される
STEM Minus Schools(STEAM-)
①単なるデジタルテクノロジーやコンピュータスキル
②単なる理数教育
③単なるメイカー教育~数学や科学を使わない
④単なるロボット組み立てなど
のみに焦点をあてることはSTEAMマイナスである。
STEM Plus Schools(STEAM+)
8つの規範を踏まえた教科横断的なProblem Based Learningができているか?
最近、日本でもSTEAM教育が活発になってきました。STEAM教育には絶対的な定義はありませんが、これらのことは踏まえて取り組んでいきたいと思います。
洋書はamazonでも購入できます
STEM Lesson Essentialsもなかなかの良書です。
An Educator's Guide to Steam は理論が多く実践例が少ない感じがしました。
続きは下記になります。
STEAM教育の開発3~STEAM教室の環境整備|門田和雄|note
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?