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RoboSapiens 製品開発秘話<その3>


今回は、RoboSapiensの製品開発秘話 第3弾です。
前回お届けした、BambooBot誕生秘話をまだお読みでない方は、そちらもあわせてご覧ください。



お客様のご要望から開発がスタートした『BambooshootActuator(バンブーシュートアクチュエータ)』


『BambooBot』は戸田建設様からのお声掛けで開発がスタートしましたが、『BambooshootActuator』の開発も、お客様のご要望が開発のきっかけになりました。
ある会社の方が、自律輸送ロボット『Karugaroo』に搭載されているエレベータースイッチ機構(開発秘話その1参照)をもっと小さくできないかというご要望がありました。
そこから開発がスタートしたのが、『BambooshootActuator』でした。

『BambooshootActuator(バンブーシュートアクチュエータ)』


巻尺の機構が、”コンパクトな筐体と大きな伸長”という相反するニーズを可能に


アクチュエータという言葉に馴染みのない方は多いと思います。そこで、Wikipediaの説明をご紹介します。
”アクチュエータは電動機やエンジンのようにものを動かす駆動装置と、その動作により制御を行う機械、油・空圧・熱・電磁など物理的な装置を指す。利用する作動原理(入力・出力するエネルギー)によりさまざまなものがある。伸縮・屈伸・旋回といった単純な運動をするものに限る場合と、電動機(モーター)やエンジンのような動力を持続的に発生させるものも含む場合がある。”

RoboSapiensの『BambooshootActuator』の特長は、巻尺の機構を用いることで、コンパクトな筐体が実現でき、かつ大きな伸長が可能ということです。
このページのトップに掲載している写真が、巻尺機構の金属テープです。この金属テープを下の写真の筐体に収め、金属テープを2枚重ね合わせて送り出したり、収納したりすることで、2m以上(最近の製品では4mも可能)の高さまで直立が可能となります。

BambooShoot Actuator 巻尺機構(内部写真)

一方で、金属テープを巻き取ると小さな筐体の中に収納されます。最新の4mまで伸びる製品でも、収納時は下の写真の筐体(横166mm X 厚さ87mm X 高さ214mm)の中に納まってしまいます。

金属テープの納まる筐体

展示会のブースにいると、この『BambooshootActuator』を初めて見た方が、筐体を置いているテーブルの下にも収納の装置があると思い確認する人が何人もいて笑ってしまいます。多くの方が、よくこんな中に納まるねぇと感心されます。それで巻尺機構のことを説明すると、「よく考えたもんだねぇ。特許は取ってあるの?」とも言われます。
安心してください。取れてますから(笑)。

多彩なアタッチメントが可能にする測定や点検


先端にカメラやセンサーなど様々なアタッチメントが装着可能で、先端に搭載する機材を変えることで、以下のような測定や点検が可能になります。

◇風速・風量測定
風速・風量計を先端に装着することで、高所にある空調機器の風速や風量を測定できます。

風速・風量測定の様子
(『BambooBot』の先に装着した風量計で、高所の風速/風量を手元のスマホで確認する例)

◇火災警報器点検
煙感知器試験機などの機器を先端に装着することで、火災警報器の点検をおこなうことができます。

火災警報器点検の様子

◇360度撮影
360度カメラを先端に装着することで、目視では見づらい天井近くの様子を撮影可能です。

360度カメラ装着例

今回、『BambooShoot Actuator』の機能を1分40秒にまとめた、YouTube動画を作成しました。是非、ご覧ください!


4mまで持ち上げられる改良版、『Bambooshoot Actuator Plus』も投入!


展示会でのお客様のご要望は多様です。中でも多いのが、「もっと高いところに持ち上げられないか?」というものです。

これまでご要望に応じたカスタマイズに応じていたのですが、代表の長尾がとうとう改良版の製作に取り組み完成したのが、『Bambooshoot Actuator Plus』です。
従来では約500gのものを2m強、持ち上げていたのですが、4mまで持ち上げられることができるようになりました。巻尺の金属テープの改良をおこなうことで実現したのですが、収納時の筐体の大きさは今までと変わらないのには驚きます。

2023国際ロボット展で初披露した『Bambooshoot Actuator Plus』。
手前テーブルの左から3番目に置かれたもの。


今後も製品開発は続きます


noteの1回目のコラム、「はじめまして、RoboSapiensと申します」でもご紹介しましたが、RoboSapiens代表の長尾 俊は、自分の子供が大人になったとき、たとえ日本の人口が半分になっていたとしても今以上の豊かさを維持するには、様々な場面で自動化が必要不可欠と考え、RoboSapiensを設立しました。

RoboSapiens代表   長尾 俊

少子高齢化、労働力不足は、日本だけが抱える未来の課題ではありません。
RoboSapiensが送り出す製品に、今後も是非ご注目ください。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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