夢のおっとっと
ふと目が覚めて夢のことを振り返った。
重なった千円札はお釣りだったがその上には一緒にボールペンが乗っていて妙に受け取ることが難しく、僕はおっとっととなりつつも何とか膝を折ってバランスを取りつつ受け取ると抜け出し難い回転ドアとしばらくの間格闘していたが、やがては商店街の中を歩いており、誰よりも速く歩くことがその時の僕のプライドであったということは事実だ。
いずれにしろ一度目が覚めた時には冷蔵庫を開けて何かしらのお茶を手にして気持ちを落ち着かせることになるが、同じ夢の世界に戻れるということは希であり、せめて記憶が少し熱を帯びている間に書き残しておくことによって、誰かに読んで聞かせる機会も自ずと訪れるものと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?