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ロボモフ
2019年11月27日 20:20
昔々、街の中心に近いところに傷ついた鶴がいました。偶然にそこを通りかかった若者は、傷ついた羽を震わせ苦しそうな鶴を見つけて立ち止まりました。(助けなければ)若者は助けることを前提にして、念のためにその後のことも考えてみました。もしもこの鶴を助けたとして、鶴の傷が癒え、元気になったとして……。 若者は助けた後の未来に想像を掘り下げながら立ち止まっていました。元気になった鶴が、突然家に押し掛けてく
2019年11月17日 23:46
猫がテレビにタックルした。 アナウンサーは読みかけの原稿を置いて、カメラを睨みつけた。「もううんざりです。どのニュースも伝えるまでもない。今入ってきたニュースなんて、もうニュースでさえない。こんなものは昼下がりの公園で暇を持て余した貴方たちが、おしゃべりの種にでもすればいい。ふん、ニュースだと。こいつのどこが、いったいニュースだ? ふん、こいつは個人の日記に毛が生えたようなもんだ。私が伝える
2019年11月15日 20:39
朝から晩まで身を乗り出して鈴木鈴木と叫ぶ声が疎ましいので規制の銃をぶっ放してリフレインを規制した。鈴木は鈴木ばかりを繰り返すことができなくなって、スタッフの名を順に叫んでいる。デモ隊の列に規制の銃をぶっ放して、旗揚げを規制した。彼らは着ていたTシャツにメッセージを書いて、裸になって行進した。なかなかしぶとい連中だ。 顔を合わせる度に上から説教してくるので、規制の銃をぶっ放してお説教を規制した。
2019年11月5日 23:48
上り詰めることを夢に見たはずだったが、重力に逆らって駆け上がる元気は既に失われていた。もう、疲れたのだ。かつては強く軽蔑していた言葉に、今は共感さえ抱くようになった。私は地下へと続く階段を下りた。駆け下りるとなると足は軽やかに弾んだ。いつからか、楽なことばかり選ぶようになっていた。地下4階まで下りていくと、誰かが猫のような勢いで階段を駆け上がってきた。 ランドセルを背負った少年が駆け上がって