もっと早く知りたかった。ヨーガのすごさ。
ヨーガとは何かよくわからないけれども、グループレッスンを受けたあとは心に静寂が訪れ、自分を客観的に見ているような感覚になりました。
どうして90分のレッスンでそのように変わったのでしょうか?
グループレッスンの流れと私の中の変化
レッスンは礼で始まり、先生の指示に従って動いていきます。
足、股関節、手、首、肩甲骨など、関節や手足の筋肉を緩めてから身体全体を動かしていきます。
ゆっくり、呼吸に合わせて身体を動かし、身体に意識を向け、関節や筋肉の動きを感じるようにすること、ポーズを取る間、呼吸を深く、いっぱい吐いていっぱい吸うようにするように、また、身体の各パーツの向ける方向も意識しながら動かすように先生の誘導があります。
そうすると、だんだん身体が緩んで、呼吸がいっぱいできるようになって、自分を客観的にみる意識が芽生えてきます。
終盤には先生が開発された「紐ヨガ」(詳しくは畠山桂子先生のご著書「覚醒のヨーガ」をご覧ください)を行い、ジャバアーサナに移ります。
教室に着いたときの落ち着きのない心はレッスンが終わるときには鎮まり、教室全体の空気も波ひとつない水面のように静まりかえっています。
最後はみんな一緒に静かな心で礼をしてレッスンが終わります。静かな心をずっと味わっていたくて礼の姿勢を戻したくない位でした。おそらく私だけでなく、ほかの生徒さんも。
レッスン中の私
そうは言っても、レッスンを受けながら
ヨーガとは関係のない日常のことが頭をよぎったり・・・。
飽きてしまう心が顔をのぞかせたり・・・。
苦手なポーズのときには「辛い~」「早く終わって~」の声が吹き荒れ、癇癪を起したい気持ち、手抜きをしたい気持ちがわいてきたり・・・。
身体が緩んで伸びて気持ちよくなると、「気持ちいい~」という身体の感覚と心が一体化しそうになったり、眠たくなったり・・・。
その都度その都度、自分の意識を身体と呼吸に引き戻して関節や筋肉、心の動きの観察を続けます。
ヨーガレッスンで知ったこと
週1回のグループレッスンを続けるうちに、よくわからなかったヨーガというものが、少しですが、おぼろげにわかるようになってきました。
世の中では「身体・心・意識が一体で人間」とされているけれども、実はスピリチュアル系の本で書かれているように、それぞれ別の物であるらしいことをヨーガをやってみて感じました。
ヨーガレッスンでは意識を身体や呼吸に集中し、これらをコントロールして動かすことで、移ろいやすい心をしつけ、感情や思考に飲み込まれずに自分を客観的にみることができるようになる訓練をしているのだと思いました。
そして、ネガティブな感情で自分が崩れそうなときは、姿勢を正して凛とした心を立ち上げ、身体と呼吸に集中して「自分を自分で守れること」もレッスンで知りました。ネガティブな感情が入ってくる隙がなくなるのです。
日常生活にヨーガを取り入れる
ヨーガを始める前の私は呼吸、身体、姿勢が心に与える影響について考えたことはありませんでした。しかし、レッスンを重ねるにつれ、このことの重要性に気がついていきました。
・日々の生活でつらいことがあっても自分の身体に意識を向けて呼吸や心臓の音を感じる。
・深く長く息を吸って肺やお腹の拡がりを感じ、深く長く息を吐いて肺やお腹が縮むのを感じる。
・姿勢を正し、凛とした心を呼び起こす。
・「紐ヨガ」をする。
気がついたとき、感情に自分が乗っ取られそうになったとき、これをしていくと自分の心に静寂を取り戻せて、怒りに震えたり、嫌な感情に囚われて眠れない夜を過ごすことが少しずつ減っていきました。
上の3つは会社でも、電車でも、いつでもどこでもできるので、日常生活に取り入れやすいです(実は紐ヨガの入口です)。
とはいえ、2年3ヶ月経ったいまでも感情と同化して怒ったり、落ち込んだりして冷静さを失うこともあります。そんなときはまた、深呼吸をして一から出直しです。
それは、コツコツ積んだ石垣が崩れて、また積み直すようなものです。
ヨーガを続けてなりたい自分になる
感情にのみこまれると呼吸が浅くなって心臓がバクバクしたり、余裕がなくなって正しい判断ができなかったり、嫌な気分を引きずって余計なことを考えたりするので、避けたいものです。
そんなことより、自分や人の心が喜ぶことに時間を割く方が楽しくて有意義です。
自分の身体と呼吸に意識を向けて、ゆっくり、丁寧に呼吸をして身体の動きを感じることで、自分が「感情の塊」になることを避けられること。
自分の感情をコントロールできるようになると、自分を客観視できるようになること。
「そんなすごいこと、そんな大切なことを何で学校や会社は教えてくれなかったのだろう?もっと早く知りたかった!」と思いました。
けれども、身体が自由に動けるうちに「感情という化け物」に振り回されてきた自分にピリオドを打つ取っ掛かりとなるヨーガに出会えたのだから、私はラッキーです。
そのことに感謝し、ヨーガを続けたその先を見据えて真面目にコツコツ続けていこうと思います。