見出し画像

日本で一番多くの国道が集まっている場所は?

主要都市には「(地上)交通の要衝」が存在する。たとえば江戸時代には五街道が整備され、江戸の日本橋が五街道の起点となった。現代では、合計459路線ある日本の国道のうち多くの道路の起点・終点になっている場所がある。一番の要衝になっているのは、現代でも東京の日本橋なのだろうか?この記事では日本の国道の起点・終点が最も多く集まっている場所トップ3について見ていく。


新潟県新潟市中央区 本町交差点 (8路線)

全国トップ1タイは新潟県新潟市中央区にある「本町交差点」だ。本町交差点を挟んで西行きは「国道116号」「国道289号」「国道402号」が、東行きは「国道7号」「国道8号」「国道17号」「国道113号」「国道350号」が、それぞれのびており、8路線がひとつの交差点に接している。東行きの道路は、おにぎりを設置すれば、なんと「5連おにぎり」となり、福井県敦賀市に実在する「4連おにぎり」を超える。

本町交差点は国道が本町通りと交わる目立たない交差点で、本町通りは南行きの一方通行路、交差点の南側は時間限定歩行者専用道路となるアーケード街だ。交差点には新潟市道路元標があるが、ともすると気づかずに交差点を通り過ぎてしまう。

道路標識も、本町交差点の国道の信号機に設置されている交差点名の隅に、東行きは「おにぎりの7」、西行きは「おにぎりの116」が描かれているのみで、この交差点で国道が切り替わっていることは注意深く観察しないとわからない。

最近は、交差点の隅に「8連おにぎり」のステッカーを張ったり、のぼりを立てたりして「日本一」であることをPRしようとしている。

高知県高知市 県庁前交差点 (8路線)

実はもう一箇所、8路線がひとつの交差点に集まっている場所がある。その場所はなんと四国にある。高知県高知市の「県庁前交差点」だ。この交差点は、西行きは「国道33号」「国道194号」が、そして東行きは「国道32号」「国道55号」「国道56号」「国道195号」「国道197号」「国道493号」の6路線が通る。おにぎりを設置すれば「6連おにぎり」となり、この道路が日本一である。

しかし、道路標識としては残念ながらここが8路線が集まっている場所であることを示すものの設置や、ここで国道が切り替わる設置もない。交差点からの西行きに「国道33号」の単独のおにぎりの設置があるのみである。

この交差点の南側には、六角柱の国道起終点標がある。それぞれの面には起終点となる国道のおにぎりが記載されている。ただ、8路線なのに六角柱ということで、2路線の記載がない。具体的には「国道197号」「国道493号」が記載されていない。

実は、国道197号の指定が大洲市から高知市まで延長されたのは1970年 (昭和45)、国道473号が制定されたのは1993年 (平成5)であり、この六角柱が建てられたのは1970年以前であるという説がある。(柱には2001年 (平成13)に国土交通省となった建設省の文字がある)

東京都中央区 日本橋 (7路線)

第三位タイは東京都中央区にある「日本橋」だ。橋の中央に日本道路元標があり、この地点を境に北行きは「国道4号」「国道6号」「国道14号」「国道17号」、南行きは「国道1号」「国道15号」「国道20号」がのびている。

道路標識としては、特に国道おにぎりの設置は近辺にはなく、近くの国道の分岐点で最低限のおにぎり数 (=2個)の設置がある。

場所: 東京都中央区 日本橋交差点
日本橋の南側で国道1号/20号と国道15号が分かれる。
場所: 東京都中央区 日本橋交差点
標識を裏から見た絵。遠くに日本橋の看板が見える。
(高架橋は首都高速でこの真下に日本橋がある)

大阪府大阪市北区 梅田新道交差点 (7路線)

もう一箇所の第三位は、大阪府大阪市北区の「梅田新道交差点」だ。交差点の北西の歩道に大阪市道路元標がある。この交差点はいままでの地点と違い、交差点を中心に四方に国道がのびている。東行きは「国道1号」「国道163号」、西行きは「国道2号」、北行きは「国道176号」、南行きは「国道25号」「国道26号」「国道165号」だ。そしてすぐ近くの「梅新南交差点」は「国道423号」の起点となっている。7路線の集積地だが、ほぼ8路線が集積している。

こちらもどうぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?