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すいかの産地遷移

TOP画像はみんなのフォトギャラリーのものを利用させていただきました。「福賀すいか」は山口県阿武町の産地のようです。

スーパーにいつも並んでいる野菜や果物、これらはいつも同じ産地から来ている(仕入れている)のではない。産地ごとに収穫時期は決まっているから、時期によって産地は遷り変わっていきながら、スーパーの店頭にはいつも品が並んでいることになる。そのことは知識としてあってもちゃんと記録として取っている人は少ないのではないだろうかと思って、すいかを例に観察してみた。

日付/産地
06.09/熊本と大栄(鳥取県北栄町)
07.30/尾花沢(山形県)
08.22/秋田県産
09.07/北海道産
   ※2021年 東京都三鷹市のスーパー(生協)にて観察

記録と言っても4回だけだが、それでも興味深い結果になった。
まずすいかが「季節もの」として出回り始めるのは6月頃、先駆けて、促成栽培の熊本すいかと大栄すいかが並ぶ。この2つは西日本のすいかの大産地で、ともにブランド化を図っている。
熊本がすいかの一大産地というのはテレビで見たことがあった。
大栄すいかの方は、実はドローン空撮本の取材で行ったことがあって、鳥取県北栄町の道の駅「大栄」でも地元の特産として販売されている(写真)。実際に現地に行ったということもあって、大栄すいかには親近感がある。
この時期は東京から離れた西日本が産地で、入荷量を確保するためか、それとも競って売り込みを図っているのか、2つの産地のものが並んでいた。

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7月末に見かけたのは山形県の尾花沢産。茨城あたりから来ているのかと思っていたのだが、熊本・鳥取から一気に山形まで遷移した。「夏すいか」の産地として尾花沢市は生産量日本一らしく(これは知らなかった)、市のホームページでもアピールしている。

山形まで行ってしまった後、どうなるのかと思っていたら、8月下旬に見かけたのは秋田県産。山形から秋田まで少しの距離だけど、北へ移動した。
ここで、これまでの産地と違いが一つ見られて、これまでは産地としてブランド化を図っているものだったのが、今回は値札に「秋田県産」と貼られている素っ気ないものになっていた。

そして、夏も終わりの9月。スーパーの店頭で見かけたのは「北海道産」のすいか。前回秋田県まで来てしまっていたので、あと北へ行くとしたら青森県か北海道しか残っていないという状況ではあったが、とうとう日本の一番北まで到達した。
それにしても北海道ですいかを作っている所ってどこだろう?北海道も広いからな。残念なことに、ここも産地のブランド化ができていないらしく「北海道産」というふうに片付けられてしまっているが、本州の産地が終わった後のタイミングをうまくねらって「晩夏すいか」もしくは「残暑すいか」として売り出す余地はあるのではないだろうか。

というわけで、2021年夏のすいかシーズンも終わりだろうということで、この記事にまとめることにしたわけである。戯れにやってみたおとなの自由研究。なかなか面白かった。

この記事は、すいかの産地に気が付いた度にtwitterに投稿しておいて、twilogでアーカイブ化・検索、文章としてnoteにまとめるというプロセスで作成した。

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