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[読書記録] 2021年3月に読んだ本

3月に読んだ本をまとめました。本を読んでもすぐに忘れてしまうので、こうしてメモを残しておくと、後で見返すのに便利ですね。読んだ時に少しずつ書いて下書き保存しておいて、月が変わる時に公開するようにしています。

あんびるやすこ『100年ハチミツのあべこべ魔法』(魔法の庭ものがたり23)(ポプラ社 2019)

小学生女子に人気のあんびるやすこさん。この「魔法の庭ものがたり」は、魔女の遺産を相続した人間の女の子のジャレットが主人公のシリーズ。今回の本は蜂蜜がテーマです。可愛らしいストーリーとハッピーエンド、キュートな挿絵もいっぱいで少女心をくすぐられます。大人が読むとちょっと予定調和すぎるお話で物足りないのですが、その分安心して子どもたちに読んでもらえるとも言えるかもしれません。蜂蜜のハンドクリーム、作ってみたいな。

『かぎ針で編む北欧こもの』(日本ヴォーグ社 2021)

帽子、バッグ、ブランケットなど、北欧の伝統模様を編み込んだ小物が作れます。私はもう老眼で細かいものが見えないので、編み物をやる気になれないのですが、この本の作品はすごく可愛くて魅力的。ネックウォーマーとハンドウォーマーのセットが特に可愛らしくて好きです。せめて、一番小さな小物(模様を編み込んだアクリルたわし)を作って、クリスマスに壁にかける飾りにしてみようかな。

あずまきよひこ『よつばと!』15巻(KADOKAWA 2021)

元気いっぱいの女の子「よつば」と、よつばを育てる「とーちゃん」の愛すべき日常の物語です。二人の知人や友人、近所の人たち、とーちゃんの母も重要な登場人物。うちでは長女も三男も好きで、皆で1巻から読んでいます。

この作品の一番の魅力は、よつばがとても子どもらしく描かれていること。子どもってこんなことするよね、と思ったり、子どもが小さい頃ってこんなだったよね、と思ったり。日常の中の小さな喜び、大きな驚きが一つ一つ丁寧に描かれていて愛おしい。笑える要素もたくさんあって、読むとほっこり楽しくなる素敵な作品です。それにしても、前のコミックスから3年ぶりとは...次の巻はいつ読めるんだろう...。

小山宙哉『宇宙兄弟』39巻(講談社 2021)

今回は日々人のエピソードが中心。いよいよ月に出発する時がやってきましたね。六太との再会はどんな感じになるのかなあ。次巻が楽しみです。

イラストノート編集部『プロのイラストレーター のカザリケイメイキングブック』(誠文堂新光社 2011)

カードや小物の装飾に使える「飾り罫」の作り方を素人向けにやさしく解説した本。ストックイラストに綺麗なフレームや飾りを作って登録したい初心者(私)にも役立ちます。10年前の本なので、今見ると絵柄がちょっと古いものもあるように感じましたが、いろいろなパーツを作って組み合わせていくという作り方(考え方)に触れられたことが収穫かな。

『はじめてでもきちんと作れるゆかた、甚平、作務衣』(日本ヴォーグ社 2019)

夏祭りに関するイラストを描きたくて、参考資料として図書館で借りました。浴衣や甚平を着ている子どもの写真が可愛いです。こういう本をちゃんと読んで、浴衣や甚平の作り方や構造を知ってから描くとまた違うんだろうな〜。

斉藤倫 著、まめふく 画『波うちぎわのシアン』(偕成社 2018)

「シアン」と名付けられた小さな男の子をめぐる、不思議な物語。斉藤倫さんの本は以前にも二冊ほど読んだけれど、私が今いるこの場所とは異なる、少しゆったりとした時間が流れているように思えます。その流れに身を浸して、この『波うちぎわのシアン』を読み進んでいたら、突然激しい波に襲われ、さらに大きな物語に呑み込まれて、ページをめくる手もスピードを上げていきました。可愛らしいお話かと思ったら、意外と骨太だったのです。

あちこちに繊細な感性が光る美しい作品でした。物語としてすっきりと纏まっているように思える一方で、読み終えた後に、どこかにごつんごつんと消化しきれないところも残っていて、何度も思い返す作品になりそうです。

1月に読んだ『ぼくがスカートをはく日』の装画と挿絵を担当した「まめふく」さんが絵を描いています。おしゃれでさらっと軽やかな挿絵が素敵です。線が綺麗なところも好きです。

末次由紀『ちはやふる』46巻(講談社 2021)

書店の新刊コーナーでゲット。前の巻を読んでからしばらく経っていたので、読み始めて「あれっ?こんなシーンだっけ?こんなにお話進んでたっけ?」と頭の中を整理するのに時間がかかりました。物語も大詰め、そろそろ終盤という感じ。名人戦、クイーン戦を戦う四人だけでなく、周りのいろいろな人の人生や想いが描かれるところが、いつもながら素敵です。須藤さん、いいなあ、優しいなあ...。次巻も楽しみ!

シェダード・カイド=サラーフ・フェロン、エドゥアール・アルタリーバ著、はしもとこうじ監訳、さいとうのりこ訳『はじめまして相対性理論 時間ってなに? 空間ってなに?』(化学同人 2020)

アインシュタインの特殊相対性理論を易しく説明する絵本。時間について扱っている前半はすっと頭に入るのですが、後半の相対性理論の話に入ると理解するのが少し難しくなります。でも、可愛らしく親しみやすく描かれているので、少しわからなくてももう一度読み返したくなります。速度が速くなると時間の進み方が遅くなることは、もう実験でも確かめられているんですね!すごいなあ。

シェダード・カイド=サラーフ・フェロン、エドゥアール・アルタリーバ著、はしもとこうじ監訳、すずきまなみ訳『はじめまして量子力学 ふしぎがいっぱいミクロの世界』(化学同人 2020)

半分くらい読み終えたところです。『はじめまして相対性理論』に比べて文字が多く、読むのに時間がかかります。量子って「それ以上小さく分けられないエネルギーのかたまり」なんですね、知らなかった! 現在明らかになっている様々な科学的事実にたどり着くまでには、ものすごく長い歴史があって...その中で膨大な数の科学者たちが謎に取り組み、実験して調べ、考え続けて、その集積が解明につながっていること。その営みの尊さに思いを馳せてしまいます。

斉藤倫 著、 junaida画『せなか町から、ずっと』(福音館書店 2016)

架空の小さな島「せなか島」にある「せなか町」で起きる不思議な出来事を集めた短編集。まだ読みはじめたばかりですが、『波うちぎわのシアン』の衝撃が大きかったので、この本の軽い味わいはちょっぴり物足りなく感じます。不思議で、優しい気持ちになれるけれど、どこかにぽっかりと深い悲しみにつながる穴が空いているような作品です。

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『なにかが首のまわりに』(河出文庫 2019)

ナイジェリア出身で、アメリカで活動している作家の短編集。表題作だけ読み始めました。この作品は、NHKラジオの「カルチャーラジオ 文学の時間」で取り上げられていたのを聞いて、読んでみたかったのです。主人公はナイジェリア人の若い女性で、アメリカに渡って生活をしますが、その中で起きる人種差別が大きなテーマです。生活のちょっとした場面、ちょっとした会話の中に、差別や違和感が容赦なく織り込まれてくる。生きるって、こんなにも困難で繊細なことなんだよな...。

(本じゃないけど)服部昇大「日ペンの美子ちゃん」

日ペンの美子ちゃんって、今はSNSで新作が公開されているんですね! 現在描いておられる漫画家さんは6代目。時事ネタを豊富に取り入れていて、感染症対策でマスクを買いに行ったり、話題のアニメ映画を見に行ってネタバレを心配したりと、まさに現代の私たちの生活をビビッドに写しています。ギャグもキレッキレ。でも、どんな話題でも(それが仕事とはいえ)必ず日ペンの宣伝を入れるのは忘れない! さすがです! 日ペン、やりたくなります!

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