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バレンタインデーの義務感

2月14日、バレンタインデー。

ここ日本では、女性から男性へチョコレートを贈る習わしがあるこの日。
今年もお菓子売り場の至るところで、若き日の国生さゆりがシャラララデュワデュワ歌っていることと存じる。

今朝までは、
「バレンタインデーというのかい。贅沢な名だねぇ。今からお前の名前はバだ。いいかい、バだよ。わかったら返事をするんだ、バ!」
なんて湯婆婆とミス・メリークリスマスのハイブリッドみたいなことを考えていたのだが、バイト先でお菓子をたくさんいただいてからは心を入れ替えた。バレンタインデー様様ですわ。

2月14日のバレンタインデーに対し、3月14日にはホワイトデーがある。バレンタインデーでいただいた返礼をする日、というのはすでにご存じだろう。起源がローマ帝国時代にさかのぼる前者とは違い、後者はせいぜい半世紀前に日本で生まれたらしい。あと、ホワイトデーの習慣はアジア圏にしかないようだ。

そんなホワイトデーがあることで、チョコレートをもらっても手放しで喜べない人がいるのもまた事実。
「お返しが面倒だから、いらないんだよなぁ」というわけだ。
もらえるだけいいだろ!不届き者め!と思わなくもないが、気持ちはわかる。バレンタインデーに限らず、お返しというのはけっこう気を遣う。

個人的には、既製品には既製品、手作りには手作りでお返しすることを心掛けている。
実際、大学時代や新卒3年目くらいまでの頃は、手作りスイーツを男性陣に振る舞うキャピキャピ女子がいたので、こちらもその誠意に応えてきた。
※下の写真は、11年前のホワイトデーのお返し(アルロンお手製)。

イチゴのレアチーズムース的な何かだった気がする

ただ、億劫とまでは言わないが、考えることは多い。
何を贈ろうか?好き嫌いやアレルギーは?簡単に作れそうなものは?容器や包装は?予算は?作るタイミングは?渡すタイミングは?
この手間ひまを考えると、「それなら最初からもらわない方がいい」となってしまうのも無理はないように思う。


では、バレンタインデー・ホワイトデーの風習は、なくした方がいいのだろうか。

僕は甘いものが大好きなので、くれるならもらうし、くれたなら返す。風習がなかったならなかったで、別に困らない。

しかし、バレンタインデーの風習をなくすと、2月はただ寒いだけの退屈な28(29)日間になってしまわないだろうか(ここで6月を引き合いに出すと話がややこしくなるので割愛する)。
たまにはこういうイベントがあった方が、日々の暮らしにメリハリができて人生が豊かになる気がする。

それに、バレンタインデーがすでに2月を代表するイベントになっていることは確かだ。本来なら閑散期の製菓会社が盛り上がる、実に重要な時期だろう。それをわざわざ廃止させるのは、笑止千万である。
「もらえない人の気持ちを考えろ」的な意見もあるだろうが、それは男性諸君らの日頃の行いによるもので、バレンタインデーのせいではない。あしからず。

あと日本人はシャイなので、日頃の感謝を伝えるいい機会だと思う。
お返しどうこうの前に、物を贈ることの意味を思い出した方がいい。
誕生日でもなんでも、プレゼントは気持ちが大切だもんね。

まぁ、僕は甘いものが大好きなのでね(2回目)、お菓子をいただけるならそれで十分。尻を振り回して喜ぶぞ。

ただし、「ホワイトデーは倍返しで」などと言いながら安いチョコを渡す奴、てめぇはダメだ。


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